ぶれいどきゃっちゃー

社会人野球が好きな人が見たり聞いたり考えたりしたことを書いています。

第85回都市対抗野球大会・2回戦(その2:21日&22日分)

実はこの日が、私の最大のピークである。
※一部以下のレポ内にかぶっているものもありますが、他の写真はこちらをご覧ください。

今大会楽しみにしていたカード。絶対いい試合になると踏んでいました。
東海REXがいきなり加藤さんの2ランで先制したのは(心の準備を全くしていなかったせいで)面食らったが、日本新薬の盛り返しがよかったなぁ。
4回に倉本さんのツーベースと黒川さんの犠牲フライで同点に追いついて…その後樺澤君のタイムリーで勝ち越されちゃうんですが。


いやでも私、ちょっと嬉しかったですよw樺澤君青い姿もイケてますな。
しかし勝ち越されてもなんのその…日本新薬は追いつける自信があったんだろうな。またも倉本さんのタイムリーで同点、そして相手のエラーも絡んで逆転。そのまま日本新薬が逃げ切ったという。
ところで両チームの先発の成績を手元のデータで見返してみたら…日本新薬の先発・榎田君は点を取られた回以外はランナー一人すら許さず完璧なピッチング。点を取られたのは立ち上がりと追いついてもらった直後のイニングだから、そういう時に少し隙が生まれちゃうのかな。対する東海REXの畠山君は…実は私、よく考えたら畠山君のピッチングをここで初めて見るんですよねwうーん、ちょっとこの日は危うかったのかな。6回途中まで投げたが、安定感って意味では榎田君には劣った感じか。ピンチは作れど最終的にゼロに抑える系なのかな。
とか何とか言いましたけど、つまるところこの継投を楽しみにしてましたなんて口が裂けても言えません。全部ヤマハのせいだ(爆)

人から話を聞いて、昨年この試合を観に行かなかったことを絶賛大後悔している者です。

永和商事の皆さんはじめまして。というわけで、永和商事の試合は初観戦になるんだな。
…実は補強選手の事情で観に来ましたなんて(ry

戸狩君や優作君は若いし、永和商事の選手達とそんなに年齢層が変わらなそうでアレですが、そんな中での福田さんの存在感が眩しすぎた。
ああ福田さん。他の選手が初出場(戸狩君や優作君はアレだが)でやや緊張の面持ちの中、神風かという勢いで余裕の風を吹かせまくる福田さん(※10年連続都市対抗出場中)

そりゃあこの雰囲気とか、慣れてるなんてもんじゃないですよねっていう。
試合中、セカンドから声をかけたり指示を出したり(?)な福田さん。

あ、これは普段のトヨタの時もそんな感じですよね。
永和商事の選手達は、こんなレジェンド級に匹敵する選手と一緒にプレーして何を思っただろうね。多分、こういう機会は当面ないぞ。
で、その永和商事の対戦相手は昨年の日本選手権チャンピオンのかずさマジックというわけで、荷が重過ぎるんじゃないのか…と思ったけど、案外そうでもなくいい勝負をしてたな。
打線は…何せ相手があの加藤君だものでなかなか打ち崩せず、井口君に交代してソロムランで1点を返すのがやっと、って感じだったか。とはいえ、井口君から打ったのは大したものですよ。このソロムランを打った選手は平松君というのですね、覚えておこう。

写真の左の選手ですね。
投げるほうも…かずさが相手だったから、ちょっとしょうがない部分もあるかな。でも全部で4失点に抑えたって、すごい頑張ったと思うんだけどな。暴投はあったけどエラーとかまずい守備はなかったし、かずさの先発が加藤君じゃなければ…!って気持ちはかなりある。点を取られた回以外は基本的に三凡だったし、ランナーを出しても落ち着いて後続をアウトにしていたというか…ああ、点を取られた回って、3イニング全て先頭バッターの出塁を許してるんだな。他のイニングは先頭バッターは出していないんだけど、先頭バッターを出しちゃうとちょっと脆いのかなぁという印象。
とはいえ、強くなることは今日明日すぐにできるもんじゃないです。相手のかずさも今や随分強くなりましたが、こうやって強いって言われたり、日本選手権を制覇できるようになるまで長いことかかりましたからね。じっくり強くなっていったらいいんですよ。今は初戦敗退しても、3年後にはベスト4に入ってるからさ。私的には、東海予選を勝ち抜けただけですごいと思うんだけどなぁ。それだけで満足しちゃダメか。
一方のかずさですが…このスコアでは物足りないだろうか。でもらしいというか、磐石な野球だったと思うけどな。
いや、試合の内容よりも、試合後の鈴木監督のインタビューの言葉の方が、私はすごく印象に残ってましてね。声を大きくして「日本通運さんはすごいんです!」って仰ってたのが、ずっと心に残ってます。確かにこの試合は、日通からの補強の友永君が2安打2打点と大活躍でしたし、同じく幸明さん(何故か四番)もいい感じに繋いでたしね。っていうか四番澤村って絶対何かのトラップだと思うんですよね(爆)
何にしても、こうやって同じ地区のライバルをリスペクトできるっていうか…そういうの、いいなぁって思うんです。都市対抗が終わったらまた普段のライバル関係に戻ってしまうんだけど…こう、ライバルでありよき盟友っていいですな。

…先の2試合で燃え尽きてしまったなんてことはないはずなのですがッ…!

後ろの19番さんの存在感ヤバいなぁとw
そうだ、Honda鈴鹿も初観戦なんですよね。観たい観たいって言っておきながら結局ドームまで来てしまいましたが…うん、本家の全開ホンダも聞けたし何より。
試合は互角で面白かった!沖電がついに初戦を突破するかと思ったけど、勝利への執念がHonda鈴鹿が上回ったのか。澤田さんのスリーベーススクイズの流れは見事でしたね。
これを紙一重で勝敗が分かれた…と言ったらアレだけど、正直沖電のほうが上かな、と思う節はあったんです。ただ、沖電はなんというか…ちょっと守りが荒いかな、と思う部分があったりして、細かいプレーの精度を上げれば、全然全国に食い込める力があると思うんですよ。



そういうわけで、燃え尽きた私の都市対抗はこの日で終わりかなって思ったんです。
この翌日の試合を観るまでは…

平日のクラブチーム同士の試合にどれだけ人が集まるんだ…と思ってたら、思いの外入っててびっくり。特に全足利は、内野席を全て埋めるかの勢い。そういえば私が東京ドームに到着した時、まだ開場していなかったようなんですが、一塁側応援席の入り口には「東芝かな?」と思うレベルの長蛇の列ができていた。入りはさすがに東芝には及ばなかったけど…関東近辺のチームで例えたら、日本通運ぐらいは入ってたんじゃないかな(日本通運は動員かけてないのか、他の企業チームに比べて入りが少ないイメージがあってですね)
具体的な数字で言うと、マイナー野球を愛する私様によると、全足利が3600人、松山フェニックスが1200人だったそうで。
クラブチームの力がこれだけの人の足を東京ドームに向かわせたという事実は、色々と考えるべきものがあると思うんです。企業の力じゃなく、地域の力がそうさせたって意味でさ。松山フェニックスは四国という遠い地ということもあって、数字は全足利には及ばなかったけど、それでも1000人以上の人を東京ドームに呼び込んだんだから、数は違えど全足利と同じことが言えると思うんですよ。西武ドームには、これの何分の一って数しか入らないからね…まぁ西武ドームの立地の問題が一番なんじゃないk(ry
で、試合のほうは…松山フェニックスの方が勢いがあったかな。全足利は8回の失点はともかく、4回の失点は…レフトのなんかちょっとアレな守備でツーベース→レフトがなんかちょっとアレな守備で失点(記録はエラーだったな。まぁフライを捕球したかと思ったら落としてたし(爆))
…いやね、これがクラブチームの選手だったらね、東京ドームで試合することなんてそうないだろうし、天井トラップ*1に引っ掛かって打球を見失ってもしょうがないよね、とは思うのです。が…それを堀越君(東京ドーム4回目)がやっちゃいかんだろうwあ、でも…私全足利に近いところにいたんですが、堀越君にキレるようなファンがいなかったっぽくて(そういう声が聞こえなかったので)、全足利のファンの皆様って優しいんだなぁと思いましたw
それどころか、7回にヒットとエラーとフォアボールのフルコースでノーアウト満塁という大ピンチがあったんですが、ここで4回途中からリリーフ登板していた庭月野君に代わって、住金鹿島から補強の山井君が登板。いくら相手が相手とはいえ、状況的にキツすぎませんかと思いきや、この場面で山井君は三者連続三振というアルティメット残塁グランドスラムを達成。この時のガッツポーズよかったよー!

そして応援席からの「ありがと――――――ッッッ!!!!!」という絶叫。いやなんか、嬉しくなりましたねw言う程住金鹿島のファンとかそういうアレではなかったはずなんですがw
で、試合は松山フェニックスが勝利したんですが…勝てる!っていう自信があっただろうからな。悔しいよね。

けど、予選からここまでを通じて、全足利が社会人野球ファンやその他諸々に与えたインパクトは大きかったと思いますよ。
で、試合を分けたのは…正直補強選手のアレなんだろうなーと思ってしまうんですが(爆)ロースコアの試合ではあったけど、両チームの投手が対照的な印象があってですね。
松山フェニックスの先発・松井君は1年目にしてこの大舞台でありながら、堂々と投げていた。対する全足利は…黒沼君は多分初めて見るんでアレですが、庭月野君は…去年の話だけど全日本クラブ選手権の本戦で見た時もあんまり調子よくなさそうだったけど(爆)ここまでではなかったはず。なんというか…松井君はいい意味でリラックスできてたけど、庭月野君は変に力んでいたというか、そんな印象があったなぁ。投球を見ながら「こんな選手だったっけかなぁ…」という違和感がどうしてもあって。もしかしたらドームの魔物に囚われていたのかもしれないね。

JFE西日本の先発が陶山さんで、三菱重工神戸の先発が守安君なのは想像通りでした。にしても、こんな投手戦になるとは…これぞ投手戦オブ投手戦ですな。こんな試合見せられたら、これとか大したことなくなってしまうではないか(爆)あ、この四国の試合もすごくいい試合だったんですよ。
両チームの先発とも5回までノーヒット。守安君は6回についにヒットを許し、さらに繋がれて1アウト一二塁のピンチになりますが、シナリオ通りかと思わんばかりの美しい6→4→3のゲッツーを完成させてピンチを脱出。
しかし9回に先頭の友滝君にヒットを許し、続く橋本さんがバント(!)。ランナー二塁から山本君は三振に斬って取ったものの、ここで橋本君にセンターへのヒットを打たれてしまいまして。打球の勢いもありワンヒットでも還ってこれるかな、と思いましたが、これをセンターの藤原さん石上さんが好返球!

守安君のピッチングは勿論よかったけど、それに触発されるようにバックの守りもとてもよかったですね。非常にいい野球です。点は取れてないけど。
一方の陶山さん。本当に9回1アウトまで完全だったんです。その膠着状態を打ち破ったのは水江さんのヒット。小松さんは選んで(これ、ノーボール2ストライクと追い込まれてから4連続ボールでのフォアボールなんですよね)、石上さんは打ち取られたものの、続く梅津さんもフォアボールを選んで、2アウト満塁。そして迎えるは大島君。
…ここまでの試合展開からさ、これが押し出しフォアボールで終わるなんて、誰が想像したと思う?しかも押し出しをするのが陶山さんのほうとか。

満塁になるまでの展開はアレだけど、大島君との勝負はなんというか、大島君の粘り勝ちって感じだったんですよね。見るボールは見て、あとはカットして…みたいな。陶山さんは勿論だけど、大島君もよくこの場面でカットしていくなぁと、ドキドキしながら見ちゃいました。
ところでこの写真なんですけど、

これ、押し出しとなるフォアボールを選ぶ直前の表情なんですよって言って、誰か信じてくれますか?w
っていうか大島君基本ニコニコしてたんだよなー。すごい肝っ玉の持ち主だわ。
そういえば、守安君はこれでようやく都市対抗初勝利になるのか。

本当によかった。今までずっと報われてなかったからなぁ。こんな表情見た記憶がなくて…w
ちなみに、JFEは東西共に相手を1安打に抑えて負けたことになるな…

今年の東芝なら西濃運輸が撃破するのも楽勝でしょwと思っていたのはわたしです。
だからね、最初に東芝が2点を先制した時は「は?」って思ってしまったんです(爆)東芝の先発・佐藤君も結構よかったしね…ちょっと、このまま負けちゃったらどうしようって、ここで西濃が負けたら本当に今年の都市対抗はここで終わるなーと思っていたら。
西濃が7回に佐藤君をつかまえたというか、打線が爆発した要因は何だろう。先頭バッターから3連打で1点を返して、野田君に代わっても勢いは止まらず(この時森君に2点タイムリーツーベースを打たれて、そしてこの写真である↓)

こうなったらもう、萩野君でも止められないっていうね。そもそも萩野君は全然調子が良くなさそうだったのでアレだが。
投げては佐竹さんが好リリーフしてさ。この好リリーフがあったから打線が爆発したのか。打線が爆発したからこその好リリーフなのか…どちらにしても、思い返せば今大会の西濃を象徴するような試合だったな。

ああ、これ。この瞬間・この表情を見たくて、この日は東京ドームに行こうって思ってたんだ。
…実は去年の分で、こんな写真があったりする。正直、見るたびに辛くなるんでアレなんですが…
だから今年はこんな泣き顔じゃなくて、喜ぶところが見たい。そんでもってあわよくばその瞬間を自分の手で記録したいって思ってたんです。だから本当に…よかった。私ちょっと泣いてしまったわ(爆)
でもって、この1勝だけで満足せず、いい表情のまま都市対抗を終えたい、という欲が出てきましてですね…3回戦以降も突っ走ることにしたしだいであります。
にしても、佐伯→宇田川→佐竹のリレーとか、それなんて東海オールスター?

*1:デーゲームで晴天のせいでボールが見えにくくなること。