ぶれいどきゃっちゃー

社会人野球が好きな人が見たり聞いたり考えたりしたことを書いています。

読了

明日から仕事だから、妄想が膨らみすぎる前に急いで読んじゃおうとかそういうアレではないのですが…

情熱のサイドスロー ~小林繁物語~

情熱のサイドスロー ~小林繁物語~

この方が現役選手だった頃は私の生まれる以前なので、現役時代どんな感じだったとか、当時のかの事件の空気感とかは、メディアで見聞きする程度のものしか存じません。近鉄のコーチやってたって印象だけしか持ってないんだよね。でもさー、当時の近鉄男前首脳陣はめちゃくちゃ良かったよね……当時は東北の人間なのに近鉄を見ているとか言うとマニア扱いされたから、口を閉ざしていたけど。マニアとかオタクと呼ばれる人間の地位も低かったからね。


本自体は、難しい表現が殆どないから、すらすらっと読めました。
多分、この方についてはかの事件のイメージとか、あとあまり良くない話のイメージが強いと思うのですが、これを読むとかなり印象が変わります。特に現役引退後なんかは……各方面で何かとネタ扱いされることが多い感じがするけど、川藤は聖人だな。
あと、何故近鉄のコーチに招聘されたのか(後で日ハムのコーチにもなるけど)すごいよくわかった。人の繋がりって、我々一般の人間には見えていないだけで、色々とあるもんなんだね。何だろう、梨田は聖人エピソードが多い気がするけど、本当にいい人なんだな、というか。
…他人を聖人呼ばわりしてばかりだが、この人の周りには余計な人間ばかり集まってたんだなぁと思いつつ、本当にご本人のことを思って手を差し伸べてくれた方もいたんだな、と思うと、何故か安心しました。
あとね、若い頃は案外やんちゃというか感情的なところが多かったようで、そこはフフッとなります。


それはさておき、若い時にああいう感じで人に接しておけばよかったとか、ああいう振る舞いをしておけばよかったとか、思ったりするじゃないですか。その理想の振る舞いって、年を取って、突然謎の悟りを開いてようやくできるようになると思うのですが、その振る舞いっていうのは実は、よくよく考えれば非常に簡単なことなんですよね。だからこそ、何で若い時に…みたいな後悔が生まれると思うんですけど、読んでいてそういうものを感じました。他人の人生なのに。
後悔がなければ完璧な人生を送れると思うけど、後悔があるから人間は成長するんだろうな。
理解はできるけど、ぼかぁ完璧主義者なので、後悔するという行為自体が大ダメージなので、後悔が発生したとわかった瞬間がキツいです(爆)これが良い経験だったと振り返れるのは、何年後のことやら。