ぶれいどきゃっちゃー

社会人野球が好きな人が見たり聞いたり考えたりしたことを書いています。

3/11 第79回JABA東京スポニチ大会・決勝 大阪ガスvs鷺宮製作所【公式戦】

正直、決勝のカードによっては、第2試合で退散しようかなって考えていたんです。ちょっと天気も悪くなってきていたし、実際試合中に小雨が降ったりもしていました。
でもさ、鷺宮が決勝まで残ったってなったら、やっぱ見ないわけにはいかないじゃない。見てよかったよ……


スタメンはこちら。

<先攻・大阪ガス
1(左)三井
2(指)山本
3(中)橋本
4(右)清水
5(一)花本
6(三)吉澤
7(二)峰下
8(捕)高橋
9(遊)髙波
(投)大宮
<後攻・鷺宮製作所
1(左)藤原
2(遊)島野
3(二)中島優
4(右)野村
5(一)千葉
6(三)花﨑
7(指)保戸田
8(捕)佐藤
9(中)村上
(投)渡部

鷺宮の先発は渡部君。立ち上がりは上々でしたが、3回表に先頭の髙波君にスリーベースでの出塁を許すと、続く三井君のセカンドゴロでランナーが生還。大阪ガスが先制します。
山本君は打ち取りましたが、2アウトですが橋本君にツーベースでの出塁を許しピンチ。清水君は何とか抑えましたが、実は2回にもランナー2人を溜めるピンチがありまして、ちょーっと今日の出来は怪しい感じ。
その裏、鷺宮は2アウトから村上君のソロムランで即座に同点に追い付きます。準決勝では似たような感じで西浦君のソロムランがあったが……なんというか、試合の展開的に序盤というのもあるだろうけど、2アウトランナーなしの場面なので、割とフリーな感じでスイングするのがかえって良いというか、ホームランに繋がったりするのかな、と思ったり。ソロムランだけど、ロースコアの可能性がありそうな展開では貴重な得点ですよ。
鷺宮は3回を投げ切ったところで、渡部君を降板させます。決勝だからね、ピッチャーはじゃんじゃんつぎ込んでいいと思うよ。
代わって登板したのは門間君。おお、「鷺宮の」門間君を見るのは初めてになりますな。

6回までの間、フォアボールを1つ出しましたが、それ以外はパーフェクト。大阪ガスの打線をしっかり抑えます。いいですねぇ。
そんな中で6回裏。この回先頭の村上君がツーベースで出塁すると。藤原君バントで、1アウト三塁。ここで島野君がライトへ大きなフライを打ち上げる。

飛距離的に犠牲フライには十分。これでランナーが生還し、鷺宮が勝ち越しに成功します。
連打とかタイムリーの得点が理想だけど、後述しますが、今日の大宮君相手ではそれはかなり厳しい。方法は何でもいい、1点でももぎ取るのが大事やね。


勝ち越してもらった直後の7回表。門間君は続投。これで4イニング目ですな。
この回先頭の吉澤君・峰下君と連打を食らい、ノーアウト一三塁の大ピンチ。ここで高橋君に打順が回ってきますが、やはりというか何というか、「代打の神様」戸高君が起用されます。まぁこれまで(少なくとも私が見た限り)2度も結果を残していますから、ここぞって場面だもの、使いますわな。
しかし今回の辺りはファーストゴロ。ホームフォースアウトとなり、場面は1アウトランナー一二塁に変わります。髙波君すないぽで今度は1アウト満塁。しかも打順は余裕で長打を打てる三井君に回ります。もうだめだぁ、おしまいだ…!(昨年の都市対抗での確信バット投げホームランを思い出しながら)
と絶望するBladeCatcherをよそに、鷺宮バッテリーが出した結果は、超理想的な4→6→3のゲッツー!実にパーフェクトに無失点に抑えたのでした。


鷺宮は門間君の加入がまじでデカすぎる。野口君の穴はこれで埋まったやな、って。


8回表。門間君は7回を投げ切ったところで降板。
3番手として菊地君が登板しますが、先頭の山本君にツーベースでの出塁を許してしまいます。橋本君は見逃し三振に打ち取るものの、続く清水君が放った当たりはレフトへの長打コース。これでランナーが生還し、大阪ガスが終盤に来て同点に追い付きます。

ホント、特に今大会の大阪ガスは粘り強いなぁ。
鷺宮はここで菊地君を諦め、中島君を投入。こうなったらもう、頼れるのは中島君しかいませんな。中島君は後続の花本君・吉澤君をピシャっと抑え、それ以上の失点は許しませんでした。
中島君は9回表のマウンドにも登板し、ランナー2人を溜めるピンチになりつつも、全てのアウトを三振で奪っていました。粘り強いっすなぁ。ランナーは出してたけど、調子も良かったんだろうな。


で、大阪ガスの先発・大宮君ですが…

ここまでに2点を失ってはいますが、内容はめちゃくちゃ良かったと思います。
だって、
・失点はソロムランと犠牲フライの1点ずつだけ
・ヒットは散発のみ。連打は許さず
・無四球
・塁上に複数人ランナーを溜めることが1度もない
という状態を、8回まで続けました。被安打は村上君のソロムランも含め、散発5。途中盗塁阻止とかゲッツーがあったのもありますが、8回までで打者27人で抑えていました。ホントまじで余計なランナーを出していませんでしたからね……何故これで試合の展開的にリードしていないのか全く分からない。この大宮君の成績なら、何があかんのですかって言っても許されるレベルだと思うよ。言わないと思うけど。
その大宮君は、9回裏のマウンドにも登板します。これだけの成績を残していて、8回終了時点で球数がまだ100いってないとなったら、そりゃあ登板させるでしょう。
が、先頭の藤原君にフォアボールを与え、出塁を許してしまいます。こういう場面での、この試合初のフォアボールってのは不穏ですな。
続く島野君はバント。準決勝でサヨナラヒットを放った中島君に打順が回ってきますが、ここはフォアボールを選択。中島君は一度もバットを振っていなかったな。よくボールを見ていたと思います。
中島君の打席の前だったか、野村君の打席の前だったか忘れてしまいましたが、このタイミングで小畑コーチがマウンドに行っていました。一応、ブルペンで投球練習をしている選手はいましたが、キャッチボールの感じか軽めだったし、タイブレークに備えての準備だったのではないかと思います。
というわけで、大宮君は続投。ここまで来たら、大宮君を信じて任せたい気持ちもわかる。
ほんで1アウトランナー一二塁の場面、鷺宮の打順は、四番の野村君に回ってきます。
その野村君が放った打球は、ライト方向への大きな当たり。


ライト線に近めっぽい感じの当たりだったので、ライン際に落ちるとか、フェン直のツーベースにでもなってくれたらいいな、と思いながら打球の行方を追っていったら、打球はそのままスタンドインしました。こんな……こんなことがあるのか。

この保戸田君の跳躍力どうなってんねや(爆)

というわけで、5‐2で鷺宮製作所がサヨナラ勝ち、スポニチ大会初優勝を決めました。

<本日の投手リレー>
大阪ガス:大宮(8回・1/3)
鷺宮製作所:渡部(3回)‐門間(4回)‐菊地(1/3回)‐中島隼(1回・2/3)


この写真超すき。監督でも素で喜んだっていいじゃない。



この日、ベンチの近くに座っていて、ベンチの端(カメラマン席に近いところ)の様子がよく見えたのもありますが……木代君が声を上げて号泣しているのが見えました。他にも何名か、泣いている選手が見えました。私も泣きそうになりました。私のすぐ近くに選手の身内が見に来てたっぽいので、赤の他人ワイが泣くのはみっともないなと思って我慢しましたが(爆)こんな劇的な勝利、泣くに決まってるやん。


まじでわからん。
先に書いた通り、大宮君は素晴らしかったし、野手もミスというミスがない試合だった。何が悪いのかわからん。反省しろって言われても無理な試合だと思う。
9回の大宮君続投の判断については、色々思うところはあるだろう。でもなぁ、あれってベンチが大宮君を信頼しているからこそでしょ。あの判断は、支持したいなぁ。
大阪ガスは負けた。でも美しい試合だったと思う。敗者もようやった、素晴らしいと言える試合は、なかなかない。

  • 個人表彰など

以下をご参照ください(丸投げ)
www.jaba.or.jp
そういえば報知にこんな記事があったな。
hochi.news
さすがは大本営である。