ぶれいどきゃっちゃー

社会人野球が好きな人が見たり聞いたり考えたりしたことを書いています。

7/2 第1回MatureCup・決勝 國學院大学vs桐蔭横浜大学

ご覧のとおり一塁側スタンドは満席でしたので、

やむを得ず三塁側に座りました。三塁側も國學院の部員で結構埋まってましたけれども。
いや別に席はどこでもよかったんですが、それにしても健志台グラウンドが観に来たお客さんでいっぱい。配られていたメンバー表が完売していたほどです。一応私も試合開始前には到着したんだけどな、まさかこれだけ観客が集まって、完売するとは思わなんでな…
スタメンはこちら。

<先攻・國學院大学
1(左)増田
2(三)中村
3(右)朝日
4(中)谷繁
5(遊)荒川
6(指)小枝
7(一)斉藤悠
8(捕)関口(2年)
9(二)宮迫(3年)
(投)醍醐
<後攻・桐蔭横浜大学
1(遊)小澤
2(指)岡崎
3(三)外谷
4(左)有田
5(一)岡田
6(中)前原
7(右)北方
8(捕)中山
9(二)青戸
(投)三原

桐蔭横浜のメンバーは、先週と変わりなければ多分合ってる。國學院は、公式の選手名鑑を頼りにしながら書いた部分もあるので、間違えていたらすみません。
國學院の先発・醍醐君。公式の選手名鑑によると、座右の銘は「筋肉は最高のファッション」…いいセンスしてますね。

そのピッチングは桐蔭横浜大打線から三振を奪いまくり、コントロールも申し分なし。割と早いイニングで(多分選手起用の都合で)降板しちゃったけど、このまま投げたら桐蔭横浜大をあっさり完封しちゃうんじゃないかってぐらいリズムのいいピッチング でした。5回途中まで投げて被安打1の1死球ってのはかなり優秀だと思うのですが…これだけのピッチングができるのにここに出てるって事は、今シーズン中は全くorあんまり出番がなかったってこと?國學院の投手層って厚くなってるんだな…明治y(ry
一方、桐蔭横浜の先発は三原君。先週先発でいいピッチングをしてましたが、2回表に1アウトから荒川君にツーベースを打たれ、小枝君を打ち取ってから斉藤君に内野安打を許しましたが(サードの横を抜けようかという鋭い当たりを三塁手・外谷君が好捕したものの、ちょっと球が手につかなくて送球が遅れてセーフになったという内容)、何とか凌ぎました。しかし本日は(多分選手起用の都合で)この回を投げきって降板。
3回表から、桐蔭横浜は土屋君を登板させます。先頭バッターの宮迫君にヒットを許し、1アウトを取ってから中村君にフォアボールを与えます。ここで回ってきた朝日君がセンターへのタイムリーを放ち、國學院が先制します。朝日君にはスタンドから大歓声が起こりました。

土屋君は1イニングを投げ切って降板。4回表からは岩附君が登板しますが、2アウトから関口君にすないぽ、宮迫君にフォアボールを与え、一二塁となったところで増田君にタイムリーツーベースを打たれ、國學院に1点の追加点を許します。
増田君も人気ですねぇ。

それにしても國學院、打線に勢いがついてきたけど、それってスタンドの声援の力もあるよね感がすごくあった。ホームランかもしれない大きな当たりでワーッと盛り上がり、それが外野フライに打ち取られてしまうと、君達はリアクション芸も鍛えているのかとツッコみたくなるほど、大変いいリアクションで残念がる。いや、見てて楽しいので問題ないです。もしかして普段のリーグ戦よりテンション高いんじゃないかと思うほどだったもので。
そんで勢いに乗った國學院の打線は、5回表も1アウトから谷繁君のヒットでランナーを出します。荒川君はバントを試みますが、捕球したピッチャーの大貫君は二塁へ送球。タイミング的にはアウトだったので判断は良かったと思うのですが、これが悪送球となってしまい、一三塁に。色々できる場面なので、監督代行(ごめんなさい、名前がわかりません…)が選手を呼んで作戦会議。

小枝君は空振り三振に倒れますが、続く斉藤君がきっちりタイムリーを放って、國學院が3点目を挙げます。


ちなみに斉藤君は、普段はマネージャーらしいです。公式の選手名鑑にもちゃんとマネージャーとして載ってて、家に帰って白目になりました。全然そんな風には見えない、堂々としたプレーを連発してましたもので…

あと、実は小枝君も普段はスタッフみたい(学生コーチかな?)いやー…國學院らしいという気持ちもあり、マチュアカップだからこそこういう起用もアリなんだなぁという気持ちもあり。
スタンドの声援以外はちょっと押されがちな桐蔭横浜でしたが、7回裏にチャンスが到来。國學院は醍醐君を降板させ、野口君と繋いで、この回からは辻本君が登板。ここで先頭バッターの岡崎君がヒットで出塁し、2本の進塁打で三塁へ。岡田くんはフォアボールを選んで、2アウトながら一三塁。ここで前原君がタイムリーを放ち、桐蔭横浜が1点を返します。
この回は何とかこの1失点で切り抜けた辻本君。ピンチを作っちゃったせいか、ドッキドキだったみたいです。

前の試合にも書いたように、マチュアカップは基本的に1時間50分の時間制限がありまして、この試合は8回に突入した時点で18時50分ぐらいだったのですが、どうやら決勝は時間制限は撤廃され、9回まで試合をするルールみたいです。さすが、わかってますね。
そんなわけで、試合は最後までわからなくなったところで、9回裏の桐蔭横浜の攻撃。この頃國學院のスタンドでは学生がファンに紙テープを配っていました。勝つ気満々ですな。
しかし桐蔭横浜もそう易々と負けるわけにはいかない。この回先頭の岡崎君がソロムランを放ち、1点差まで詰め寄ります。さらに2アウトから岡田君が気合のヘッスラとともにツーベースで出塁し、一打逆転のチャンス。


岡田君のスイングはなかなかロマンがあって(あんまり確実性がなさそうなのがネックな気がするけど)、私好みなんだよなぁ。
この時、リーグ戦や全日本と何ら変わりのないぐらい盛り上がっていたのですが、私の文章力では、それをお伝えすることができない。
2アウトから面白くなってきたところで、最後は關橋君が空振り三振に仕留めて、試合終了。
というわけで、3‐2で國學院大學が勝利。第1回マチュアカップ優勝を決めました。

<本日の投手リレー>
國學院大学:醍醐(4回・1/3)‐野口(2回・2/3)‐辻本(2回)‐關橋(1回)
桐蔭横浜大学:三原(2回)‐土屋(1回)‐岩附(2/3回)‐大貫(1回・1/3)‐加賀屋(3回)‐野村(1回)

桐蔭横浜の小澤君は修徳の出身なんだね。最近の大学野球界ではちょっとレア感ある修徳出身者ですが、そんな小澤君が打席に立つと、桐蔭横浜のスタンドからは修徳締めが起こります。
…うん、國學院スタンドもやりたくなっちゃうよね、修徳締め。

桐蔭横浜では、応援歌の時に誰かがソロパートを歌うと「もう1回」ってアンコールを煽るのが流行ってるんですね。しかもそれが『SEE OFF』とか『紅』とか、ちょっとしんどい曲を歌ってる時に煽ってくるんですね。そしてそういう時に限って、打席のカウントはフルカウントまでもつれたりするんですよね。
これが國學院側に大分ウケたらしく、途中から國學院スタンドから「もう1回」コールが飛んでました。そのアンコールにしっかり応える桐蔭横浜スタンドのプロ魂といったら。

5回終了後の余興タイム。
國學院スタンドは全員で『栄光の架け橋』を歌ってました。揺れる両側のスタンド。
歌い終わって拍手が起こったところに、一塁側スタンドから颯爽と現れたキャッチャー姿の彼。

「お時間頂戴します!」
拍手で彼の心意気に答える國學院スタンド。そんな彼が繰り出したのは『夢をかなえてドラえもん』しかもソロ。


歌い終わった後、彼にはスタンド全体から惜しみない拍手が送られました。
ちなみに彼が何故キャッチャー姿をしているのかというと、彼は本日、桐蔭横浜のブルペンキャッチャーを務めていたからでして、歌い終わった後颯爽とスタンドを降り、ブルペンへ戻って行きました。こ、このためだけにわざわざスタンドに登ってきたのか…
そんな彼には何かしらの特別賞をあげたい。

  • そんなわけで

なんというか、楽しかった。エンジョイさせてもらった。普段の大学のリーグ戦や、社会人のJABA大会とも全く違う雰囲気。
よくオールスターのことを「お祭り」なんて表現したりするけど、それに似てる。オールスターは地域や企業が開催するような感じがするけど、マチュアカップのお祭りは「学祭」のニュアンスがかなり強いと思う。
マチュアカップは学生の人間教育を大きな目標にした大会のようなので、野球選手としての技術的なことは、第一目的ではないと思う(但し、彼らは野球選手としてこの大会に参加しているはずなので、私は普段通り、野球選手としてどうかという目で見て評価する)
だから強い弱い関係なしに、参加チームのことや普段のチームのノリが好きであれば、観客としては十二分に楽しめると思う(六大学勢はこれに当てはまらない気もするけど…)
選手も紙テープなんて用意して、まるでリーグ戦さながらに本気を出し、勝ちに行き、1球に一喜一憂したり、1つのプレーや事の運びに対して真剣に考えたり、なかなか刺激的なイベントだったんじゃないかなーと傍目は思うのだけど、本人達はどうだろう。
あんなに真剣に楽しんでる学生たちを今日この目で見ると、マチュアカップという企画は非常に有意義だと思うんですよね。楽しんでる学生たちを見ると、こっちも楽しくなる。学生達の経験になって、我々も楽しめれば一石二鳥ではないですか。
だから第2回目もよろしくね。今度はもっと見に行くから。