ぶれいどきゃっちゃー

社会人野球が好きな人が見たり聞いたり考えたりしたことを書いています。

11/1 横浜市長杯争奪・第17回関東地区大学野球選手権大会 桐蔭横浜大学vs白鷗大学【公式戦】

名前は昔からよく聞くけど、白鷗大の試合を見るのは実はこれが初めてです。
ところで、スマホだと「白鴎大」ってしか変換候補が出てこなくて、どうしたもんかと思っていたら、鴎は鷗の略字体なんですね。公式Twitterは「白鴎」の表記を用いているし、どちらでも問題ないのかな。國學院国学院みたいなもんか。でも個人的に、「こくがくいん」というと圧倒的に前者のイメージです。手書きスコア的には「學」の字が大変で悩みます。
…えーと、何の話だっけ。あーそうそう、そういうわけで野球の試合を見てきました。で、このレポでは、電光掲示板の表記やパンフの表記に倣って「白鷗大」と書きます。


スタメンはこちら。

<先攻・桐蔭横浜大学
1(中)青木
2(右)岸本
3(左)山根
4(捕)吉田賢
5(一)山田
6(指)古庄
7(三)吉田晃
8(遊)平野
9(二)山口
(投)菊地
<後攻・白鷗大学>
1(中)福島
2(二)千葉
3(三)大塚
4(一)山下
5(遊)中山
6(指)秋山
7(右)梶原
8(捕)角田
9(左)津田
(投)曽谷

白鷗大の先発・曽谷君。

左投手でこのとおりスラッとめなのに、平気で140km後半とか150kmとか投げてくる。個人的に左の速球派ってゴリラのイメージなんですが…(某氏のせい)
写真だと全くわからないけど、そんなに力入っていないような感じのフォームで投げているのに、速さが出るんですよ。でも速球でゴリ押しするのではなくて、これに20kmぐらいの落差がある変化球を織り交ぜて、緩急で勝負するスタイルな感じ?パンフの情報によると、38イニング投げて50奪三振というのはなかなか凄いというか、そういう投球術でキリキリ舞いにさせる系かな。それでいて自責点1だそうなので化け物ですねこれは……
しかしその立ち上がり、先頭の青木君に初球を叩かれヒットにされると、岸本君はすかさずバント。ピッチャー正面の良い感じの当たりになったので、曽谷君は二塁送球を選択。しかしこれが悪送球となってしまい、一二塁。続く山根君もバントを試みますが、これも曽谷君が捕球。三塁に投げる判断を見せ、見事アウトに成功。しかし三塁手がゲッツーを狙って一塁に送球するも、やはりというか何というかな悪送球になってしまい、1アウト一三塁となってしまいます。が、四番の吉田賢吾君をゲッツーに打たせて凌ぎ、何とか立ち上がりはゼロに抑えました。なかなかやりますねぇ。
一方、桐蔭横浜大の菊地君。後でニュースを見て、巨人の育成ドラフト指名を受けていたことを知る。おかしいな…一応ドラフト速報見てたんだけど、完全に記憶から抜け落ちていた……ドラフトにあんまり興味ないからね、しょうがないね。あとその頃横浜市長杯を観に行こうとかそんなに考えてなかったし。
その菊地君の初回、先頭の福島君へのフォアボールからバント、進塁打で2アウト三塁と、こちらも早速ピンチ。ここで迎えた山下君への打球は三塁線への鋭い当たり。しかしこれを三塁手・吉田晃誠君が見事キャッチ!するも、多分握り変えようとしたんじゃないかと思うんですが、その時にボールを落としてしまい、投げられず。これが内野安打となりまして、三塁ランナーは生還。白鷗大が1点を先制します。うーん、止めれなかったら間違いなくラインを割る長打だった当たりだし、逆シングルで捕球した難しいプレーだったと思うし、上手く投げられても間に合うかどうか怪しいタイミングだったと思うので、これはちょっと仕方ないかも。

この大会は全試合J Sportsかどっかで中継すると聞いていましたが、カメラを意識しすぎな選手がいるようですね…
さらに2回裏、2アウトまでは順調に取ったものの、角田君にストフォア、津田君の打球はセカンドゴロな当たりだったと思いますが、これを二塁手が弾く形になりまして、オールセーフ。2アウト二塁から、福島君がレフトへのヒットを放ち、これでランナーが一人生還して、白鷗大がもう1点を追加。長打コースだったこともあって、一塁ランナーの津田君も本塁生還を試みますが、桐蔭横浜の見事な中継プレーが決まり、ホームタッチアウト。今し方エラーがあったのはさておいて、これは桐蔭横浜の守備が光ったプレーですね。
2点の援護を貰った後の3回表。曽谷君は先頭の山口君にフォアボールを与えてしまいます。で、暴投。バントとか色々あって2アウト三塁となったところで、山根君に回ってきまして、山根君はきっちりタイムリーを放ち、桐蔭横浜が1点を返します。
山根君は今季のリーグの首位打者のようでして、打率.436はなかなかおかしい数字だなぁ(褒め言葉)だと思いましたが、そういえばあの時先輩はどうだったっけ、と思って過去のレポを見返したところ、先輩の数字のほうがバグっていました上でした。


なんか、曽谷君って色々なイケてる数字の割に、あんまり無双的な内容にならないんだなーと思っていたのですが、イマイチだったのは序盤だけみたいで、徐々に調子を取り戻したというか、テンポが良くなっていったというか。普段のリーグ戦とは感じも違うだろうから、最初のほうはちょっと硬かったのかもしれません。
一方の菊地君も、曽谷君に負けじとばかりに本来のものであろうパフォーマンスを発揮して、3回裏には曽谷君よりも先に本日初の三凡に抑えます(ちなみに曽谷君が三凡を達成したのは5回表でした)ランナーを出してもすぐにゲッツーで帳消しにしてみせたりして、これは投手戦で膠着した試合になるかな、と思って見ていました。
6回裏、1アウトから大塚君が放った打球はふらふらっとライト方向へ。外野手がフェンス手前で止まって、捕れそう?と思っていたら、ポールにゴンとぶつかる音が響きました。というわけで、大塚君のソロムランが飛び出して、白鷗大が大きな3点目をゲット。さらに山下君に内野安打を打たれたところで、菊地君は降板します。そんなに悪い印象はないんだけど、かといって可があるかというと……絶賛するほど良くもないけど、取り立てて悪くもない。ふつう、という感じでした。あ、で、この後は伊禮君がリリーフして、ややピンチが広がりましたが無失点に抑えていました。
7回裏、1アウトから福島君が内野安打で出塁。千葉君はフォアボール、大塚君はヒットで続いて満塁。ここで伊禮君から木田君に交代しますが、山下君もヒットを放って、これがタイムリーとなり4点目。山下君は本日3安打2打点ですか。うち2本は内野安打だけど、何にしても四番のお仕事してますね。
その後、中山君と、代打の石井君は空振り三振に仕留め、ピッチャー的には最低限の失点で凌いだと思うのですが、今日は4点取られるのは致命的だったかも。本来の調子を取り戻したと思われる曽谷君は、2回以降は桐蔭横浜に連打を許さず、三塁をも踏ませず。曽谷君は7回を投げきって降板するものの、2番手の中村君にも歯が立たず。

9回表に山田君がヒットを放って一矢報いようとしますが、中村君はすぐさまピッチャーゴロゲッツーに打ち取ってみせます。
いやちょっと……白鷗大はピッチャーが強いっすね。パンフの成績を見る感じ、エースが曽谷君でその次が中村君なのかな、という感じだけど、2人とも防御率0点台ですからね。でもそんな白鷗大を抑えて、優勝したのが上武大ですから(っても1‐0だったから、大分接戦だったのではないかと思う)、関甲信も侮れないよなぁ。土地的な事情で、こういう大会や全国大会ぐらいでしか見る機会がないのが惜しいですね。
中村君は4年生なので、もしかしたら来年別のステージでお会いできるのかもしれませんね。曽谷君は3年生なのでもう1年見れると思います。


というわけで、4‐1で白鷗大学が勝利しました。

こうやってスコアボードをブログに載せるのも久しぶりですね。

<本日の投手リレー>
桐蔭横浜大学:菊地(5回・1/3)‐伊禮(1回)‐木田(1回・1/3)‐古謝(1/3回)
白鷗大学:曽谷(7回)‐中村(2回)


  • 届けこの歌声

試合開始直後、桐蔭横浜のスタンドから校歌を歌う歌声が聞こえてきまして、あれ?禁止じゃなかったっけ?と思ったら、録音みたいです。
校歌だけじゃなく、各選手の応援歌もあらかじめ録音済みだったようで、都度攻撃中に流す桐蔭横浜大学。タイミングやリピートもバッチリ。勿論、ブラバン等による演奏は一切なし。あ、太鼓はOKなので、これの生演奏はありましたが。それとイニング間と、プロ野球のアレみたいに選手が打席に入る時や、ピッチャーの交代時に音楽を流してはいたようだけど、それ以外は自分たちの声だけで応援する。で、声を出して歌えないけど、応援歌名と選手のコールする時の呼び方(桐蔭横浜は大体下の名前で呼んでるんですね)を書いたボードはちゃんと掲げる、コロナ前とほぼ変わらぬスタイル。違いは本当に生声か、録音かだけやね。まぁ途中声出してるんじゃないか、という気がした場面もあったけど、小声だったのでセーフだと思います。
一応、横浜市長杯の観戦ルールとして、「拍手やメガホンを叩く形での応援は可です。太鼓の使用も可とします。また、スピーカーを使用して、音楽を流す形での応援も可とします」と定められています。何といいますか、限られたルールの中でも自分らにできることをやろうという意気を感じますね。
でもさ、対岸だったから聞こえなかっただけかもしれないけど、白鷗大はそういう準備を全然してなかったっぽいんだよね。というか、こういう準備をしっかりしてきたのって、今日見た限りでは桐蔭横浜だけだったんですよね。武蔵大は太鼓は持ってきていたみたいで、試合自体は見なかったけど東海大はチアが来ていたのを見かけました。
…もしや、この大会のために一生懸命歌って録音して準備してきたのかと思うと、それはそれで萌えますね(爆)