ぶれいどきゃっちゃー

社会人野球が好きな人が見たり聞いたり考えたりしたことを書いています。

9/7 第39回全日本クラブ野球選手権・3日目

実は6日も観に行ってるんですが。それはまた後程。とりあえず今日観に行った分をうpします。
感想程度の文章になっていますが…

遅刻しましたので(爆)3回裏からの観戦。
なんというか…昨日、守りで大和高田クラブのレベルがクラブチームの中で群を抜いているのでは、と思いましたが、攻撃のほうは全足利がそれだな、と思いました。
攻撃とは単にヒットを打ちまくるというだけに非ず、相手の守りにプレッシャーを与えることもそれにあたるのかなぁと思うのですが…浜松ケイ・スポーツBCのピッチャーはそこまでコントロールが暴れん坊とは思わなかったのですが、(少なくとも私が目撃した限り)3暴投はコントロールミスを誘発するようなプレッシャーを全足利の打線が与えていたのかなぁと思いました。昨日のNSBベースボールクラブとの試合でも、同じようなことを感じました。そうでなければ、本気で守りにきているはずの相手に対して1イニング9点という攻撃は生み出せないと思うので。
あと走塁かなぁ。4回に高橋二郎さんのランニングホームランが出たんですが(記録にない…6回にも完璧なソロムランを打っているので、本日2本塁打のはずですが、スリーベース扱いになってるのかな)、これでホームインする時の走塁ですね、返球が良くてタイミング的には完全にアウトだったんですが、実に綺麗にそのタッチをかいくぐって、つま先がホームベースに触れてホームインが認められたという感じ。いい走塁だったなぁ。クラブチームで練習時間も限られている中、どうやってこの走塁ができるようになったのかって気になる。
浜松ケイ・スポーツBCも結構ヒットを打ったりランナーを出したりして、チャンスはあったんだよな。特に4回表は3連打で1アウト満塁というチャンスだったんですが、完全にゲッツーコースの当たりを全足利の守備が打球を弾いてくれたおかげで、何とか走者が一人飼えってホームイン、って感じで1点を取るのがやっと。というか、走塁に随分消極的だなぁという印象がありました。3連打の最中にも次の塁を陥れるチャンスはあったはずなのに、ランナーがすごく警戒して1個ずつしか進められなかったために、イマイチ点を取れないという感じだったんですが…5回裏にその理由がわかりました。
5回も連打でチャンスを広げられるチャンスがあって、この時は既に一塁にいたランナーが二塁ベースを蹴って、三塁を陥れようとしたんですが、この時打球がライト方向に飛んでいて、このライトが三塁へものすごいいい返球をしたため、三塁でタッチアウトになってしまう場面がありまして。
なるほどなと。ライトがあんないい返球をするのであれば、タッチアウトを警戒して次の塁を狙えなくなっちゃうのかなぁと。4回の3連打は全てライト方向へのヒットでしたし。全足利の谷口君とは何者なのか。
しかし三菱自動車岡崎を下した浜松ケイ・スポーツBCがコールド負けとはなぁ。全足利の強さは圧倒的過ぎる。なんというか、去年もクラブ選手権を観に行ってて、当時はこんなことあんまり思わなかったんだけど…もうクラブチームという枠に収まらない強さを手に入れたのではないか、という気がした。
それに、このクラブ選手権に懸ける思いは並々ならぬものがあるんじゃないかと。都市対抗北関東二次予選で、富士重工業(最終的に本戦に出場して、準優勝)・新日鐵住金鹿島という強豪の2チームを下しておきながら、本戦で同じクラブチームというカテゴリーに属する松山フェニックスに負けてしまったんだもの…このクラブ選手権、絶対に制覇したいよね。そして今度こそ、京セラドームで企業チームに挑みたいって。

互角の勝負だった。大和高田クラブは昨日のイメージが強すぎて、そんなに点を取れない?と思ってしまったものの。
大和高田クラブの先発・仁平君。名前はよく知っているけど、投げるのは初めて見る。

ご本人の言葉の節々から、責任感と負けん気が強いのかな、という人物像で想像していた。ピッチングはそのイメージどおりだったんだけど、ちょっと気負いすぎた感じかなぁ。3回に先頭バッターをフォアボールで出して、次のバッターがバント。転がった方向的には三塁手に任せてもいいんじゃない?という打球だったけど、それを制して(というか、制するような仕草とかは特に見せず、半ば強引に前に出て捕球した、という印象)一塁に投げるも、ちょっと送球が反れてファーストの足が離れてしまい、セーフ(記録はエラー)その後はゴロの間に二三塁とされ、四番の池田さんに2点タイムリーツーベースを打たれる。
私が首を傾げたのは、1回と3回のこの守りだけで、それ以外はほぼ完璧だったと言っていいと思う。ただ、試合の内容が内容だけに、あの2点さえ取られなければ…という気もしないでもないけど、そんな後悔はピッチャーなら誰だってすると思うし、そういうミスをフォローするバックだっていてくれるんだから。
とはいえ、松山フェニックスの先発・秋山さんもよかったんだよなぁ。昨日しっかり自分らの打撃ができていた大和高田クラブの打線も、秋山さんの前に本来のパフォーマンスを発揮できていなかったような。ピッチングも良かったし、バックの守りも上手くゲッツーを取ったり、本塁を陥れられそうになった時も綺麗なバックホームでクロスプレーアウトにしたり。さすがだなぁってプレーを見せてくれました。
先に全足利のことも書いたけど、同じ気持ちは松山フェニックスだって持ってると思うんですよね。松山フェニックスは2回戦まで進んだけど、その2回戦でボロボロにやられてしまった。でも力の差がありすぎて無理って諦めるんじゃなくて、もう1度挑みたいって気持ちはあるはずだよね。そのためにこのクラブ選手権を制覇したいってさ。
でも大和高田クラブにも執念みたいなのがあって、7回に1アウト満塁まで持ち込んだのはそれかなぁと。秋山さんはここで登板したけれども、松井君をここで出したくはなかっただろうけど。1点を返して2アウトから後藤君が粘って選んで押し出しフォアボール…なんだけど、もしかしてこれを狙ってたんじゃ?と思う節もあり。松井君はちょっとコントロールが荒れていたというか、力んでるのかな?と思うところがあって、暴投レベルではないけどストライクゾーンから外れちゃう球が結構多かった。でもこの回を凌いでからは、何とか持ち直したかな。
試合はこのまま9回では決着がつかず、タイブレークに。これを松山フェニックスが制して勝ったけど、正直タイブレーク制というルールが邪魔だな、と感じた試合だった。諸々の事情は承知してるけど、互角の力を持つ者同士がどこまでやり合うかも観てみたかったかな。それとも、これを残酷ショーとか批判する人がいたりするんですかね。
あ、そうそう。この試合の前に表彰が行われました。

松山フェニックスの田渕さん。前の山梨球友クラブ戦サイクル安打を達成したとか(私この試合前に帰ってしまったorz)
クラブ選手権のパンフによると、これまでサイクル安打を達成した選手は一人しかいないらしい。これは社会人野球の歴史に名を刻んだのではないかと思います。