ぶれいどきゃっちゃー

社会人野球が好きな人が見たり聞いたり考えたりしたことを書いています。

11/13 第46回明治神宮野球大会・大学の部

かんそう。
…みんな高校の部が終わるとごっそり帰っていくのね…

九州国際大学は多分今回初めて見る…んだけど、いいところを見せる隙を上武大が与えてくれなかった感じ。というか、上武大の勢いがすごすぎる。敢えて上武大の反対側のスタンドにいたのですが…あの大音量の応援には圧倒されるな。あの応援がグラウンドの選手を全力で後押ししている気がしてならない。しかし見てて楽しい。
まずしょっぱなから鳥巣君のタイムリーで先制。先頭の豊原君が盗塁を決めてたのもあるけど、実に走塁で攻めるなぁと。鳥巣君の当たりは決して長打コースではなくて、ちょっとタイミング的にギリギリじゃない?と思ったのですが、迷わず腕を振る三塁コーチ。全く躊躇せず三塁を駆け抜けるランナー。九州国際大の外野守備は決して悪くなかったんだけど、上武大の勢いが勝って、意外と余裕があるホームイン。しかもこんなプレーが1度のみならず2度もあったことから、上武大のプレーの思いきりのよさを感じます。
思いきりがいいのは走塁だけじゃなく、スイングも。この日上武大は12本もヒットを打ったけど、綺麗な当たりばかりじゃなくて、ちょっと詰まったようだけど内野と外野の間に落ちるような絶妙なヒットも何本かあった。これはしっかり振り抜いてるからこそ、いいところに落ちてくれた当たりだと思うんですが、上武大のバッターは基本的にしっかり振り抜いてました。中途半端なスイングをしてる選手は一人もいないように見えました。素晴らしいね!
そんでこれだけ点を取っておきながら、残塁が11もあったという事実が恐ろしい。実にいい攻撃型野球ですな。
このとおり攻撃面が非常によかったので、上武大の先発・山下君はどうでしたかと聞かれるとうまく答えられない(爆)そうだなー長打は渋谷君のスリーベースしか許さなかったし(これはどちらかというとツーベースな当たりだったと思うのですが、好走塁があって三塁まで到達しました)、このスリーベースは1アウトからの当たりでしたが、ライナーゲッツーのおかげで難なく切り抜けられたと。フォアボールがちょっと気になるところだけど、特に危なげなかった感じかなぁ。

立命館の先発・桜井君が強すぎた。ありゃあとても打てる気がしなかったわ。直球は140kmちょい、からの20キロぐらい落差のある変化球のコンビネーション。この変化球が実によく変化しまして、東北福祉大打線は捉えるどころか掠るのも一苦労といったところ。ファールで粘るといったこともほとんどできなかったし、その辺は18奪三振という数字からお察しいただけるかと。この試合中時々霧雨みたいな雨がちょっとだけ降ったりしたんですが、無駄なボールも全然なかったし、コントロール面も申し分ないんだろうな。それに、ノーアウトでランナー二人を背負う場面があったんですが、そこから三者連続空振り三振とかやってのけちゃうメンタルの強さ。最近ドラフトにかかる選手に対して良さを見出せないことが多かったのですが、この桜井君の投球については「こりゃあ巨人のドラ1ですわ」と納得するしかない、実に素晴らしい球。もっと早く桜井君のことを知っていたら、プロ入りを惜しんだかもしれないな(爆)
ナイターへの強さを鑑みると立命館有利かなと思ったんですが(慣れてるだろうし)、試合は接戦。東北福祉大の投手陣はランナーは出すけど、何とか踏ん張る感じ。決勝点となった古川君のスリーベースの当たりも、ランナー一塁からの当たりでして…ライトへの打球だったんですが、東北福祉大のライト・浅沼君が非常にいい返球をしまして、タイミング的にはアウトでもおかしくなかったんですが、立命館の一塁ランナー・横川君が実に上手くタッチをかいくぐって、ホームベースに手を付いて得点したという感じ。この試合ホームベース上の攻防はここぐらいしかなかったけど、面白い場面でしたね。
東北福祉大も頑張ったんだけど、桜井君を崩せなくてどうしようもなかったね…バックのエラーがあっても踏ん張ったりして、投手陣は粘ったんだけど、点が取れなきゃどうしようもない。ちょっとなぁ、相手が悪かったかなぁ。
あ、そうそう。1個だけ気になったことがあるんですが、東北福祉大の大塚監督は、守備が終わると自らベンチを出て他のベンチのメンバーと一緒に選手を出迎えてました。こんなことする監督、私は初めて見たなぁ。なんかいい感じだなぁと思いました。今はまだ全然途中だと思うけど、この監督なら、東北福祉大をいい方向に変えてくれそうですね。