ぶれいどきゃっちゃー

社会人野球が好きな人が見たり聞いたり考えたりしたことを書いています。

2.2 プロレスリングFREEDOMS・Go Byond the Limit 2023 in後楽園ホール

あーもうめちゃくちゃだよ!
あ、この試合から声出しOKになりました。


で、いつものことですが、本記事では流血や鋭利なものが多数出てきますので、ご容赦の上、記事をご覧いただきますよう、お願いいたします。
もう今回から、えっぐいえっぐい流血以外の写真は普通に載せることにしましたので、苦手な方はすみません。


まぁなんだ、このようなプロレスのレポを書きながらいつも思っていることだけど、血とか凶器とか、苦手な人がいるのは理解しています。
でもね、彼らは疚しいことをしているわけではないし、私も疚しい写真を撮っているとは思っていない。
野球の写真にも言えることなんだけど、私がその日見た、その瞬間を切り取って、「私こういうの見たんですよ!すごかったんですよ!見てくださいよ彼らの生き様カッコいいでしょ?」っていうのを見せびらかしたいんですよ。ただ、このレポに載せているような写真については、そこに血とか凶器が写っているという、それだけだと思っています。
そういうのもあって、あまり隠すということはしたくないんです。私は少しでも、このような生き様を見せてくれる素敵な人たちがいるということを知らしめたいのです。などと綺麗事を言ったが、編集がめんどくさいというのが一番の理由なんだけど。

  • 第1試合:タッグマッチ 香取貴大、〇ガイア・ホックス(7分3秒 ハーフパッケージドライバー→片エビ固め)バラモンシュウ、バラモンケイ●


綺麗に撮れました。
んで、この試合の先発はケイだったんだけど、ケイは実はウサギ好きらしく、香取の持つうさちゃんのせいで集中できず、気を取られて隙を作ることが多かったです。バラモン兄弟のくせにファンシーな一面があるのね(雑)
試合はいつものバラモン兄弟の流れでしたが、試合後、ケイは「本当にウサギが好きなら、ウサギを乱暴に扱わない」と抗議。そうね、試合中放り投げたり持ったまま殴りに行ったりしないもんね。
この講義に対し、香取はうさちゃんを踏みつけて意思表示。

えぇ……いつぞやうさちゃんをボディスラムの下敷きにしてしまって謝っていた天使はどこへ行ったの…これは闇落ちフラグですわ。まぁ闇落ちしたところでクロミちゃんみたいな感じで結局可愛いままなのだろうけど。
最後、ケイは本当にウサギが好きならウサギを飼えと言い、飼うのにオススメの品種まで言っていました。ウサギの品種名って難しい名前があるみたいで、一発で覚えられなかった……ググりながら思い出したけど、ネザーランドドワーフだったような気がする…

  • 第2試合:6人タッグマッチ 平田智也、井坂レオ、●レッカ(8分36秒 Ⅹ賦狼怒 →片エビ固め)佐久田俊行、ドブネズミ・フッキ―、最上九〇


最近あんまりそういうギミックの人って見かけないけど、この佇まい、悪徳マネージャーみたいですね…結構好き。
いやうんまぁ、EREの皆さんは楽しいけど、こんな第2試合でハードコアですらない試合してていいんですかね…同胞の対決がメインにあるとはいえ、そっちに全振りしすぎではと思う。
たまには君らも血まみれになってるところが見たいんだけどなー俺もなー
あと、体格のせいなのかもしれないけど、やっぱ平田だけ別格だなぁ。ソウルミートでしっかり鍛えられた感ありますあります。

第4試合は色々おかしかったので少し後で書きます。
ダムズといえばやっぱりデスマッチだけど、時折こういうシブい試合を入れてくるからすき。
実は1.3で、殿とマンモスのW佐々木がソウルミートを破りまして、新たなタッグベルトの持ち主になりました。マンモスは結構タッグのベルトを持ったことがあるイメージだけど、殿がタイトル持つなんて随分久しぶりじゃない?と調べたら、どうも8年ぶりぐらいです。ちなみにその時の殿のパートナーはGENTARO……あっ…


試合前のVで、GENさんはプロレスリングを、20世紀のプロレスをしたいと言っていた。高岩はストロングスタイルのプロレスをすると言っていたかな。ストロングスタイルを標榜する選手か団体は一応まだあると思うけど、多分高岩が体感してきたストロングスタイルのプロレスってほぼ死滅してると思うんだよね。ストロングスタイルの提唱者も因果地平の彼方にプロレスしに向かわれたし、しょうがないね。
こういうプロレスを古めかしいとか思う人もいるんだろうけど、私はいいんじゃないかなと思うけどね。昨今ファッションのレトロブームがあるように、クラシカルなプロレスを好み体現する選手がいてもいい。ダムズはデスマッチが有名とはいえ、その根底には「自由」があると思っているから、そういう試合があってもいい。自由にやった結果表現されたプロレスのスタイルがデスマッチか、クラシカルか、それ以外か…という、ただそれだけっすよね。
んで試合ですが、まずは殿とGENさんが先発。

最近はあまり組んだり対戦したりということがなかった気がするけど、やっぱりこうアカレンジャーズな絡みは良いですねぇ!自分がプロレスを深く学び始めてすぐにハマったタッグなので、すぐ思うところ出てきます。
で、まずはじっくりグラウンド。こういうプロレスは好きだけど、第4試合が何かとめちゃくちゃだったので、テンションの落差がすごい。

その後はマンモスと高岩に交代。

マンモスは所謂スーパーヘビー級で、高岩は一応ジュニアヘビーに相当するはずだけど、こうして並んでも差を感じないのは何故なんですかね…力比べも互角。

一撃でGENさんをダウンさせてた逆水平も、高岩にはあんまり効かないんですよ。効かないっていうか、当てても痛がったりぐらついたりということが殆どなくて、本当に「体が頑強すぎる」としか言いようがないというか。プロレスラーって「受けの強さ」ってのも持ってる人たちだと思ってるんですが、本当にそれだなと思いました。殴ったり蹴ったり投げたりして強い、って人は多いと思いますが、攻撃を食らってもビクともしないみたいな強さって、最近の選手だとあんまり思いつかないですね。この辺がプロレスラーならではですよね。あと力士もそうだと思うんですが、プロレスラーが強いってされる所以はそこだと私は思います。
で、逆に高岩の逆水平は、マンモスが仰け反るレベル。

高岩って20年ぐらい前からこんな感じだった気がするが、あれから多少加減していたり、無茶できなくなったこともあるんだろうけど、こうして見る分だけでも20年経っても衰え知らずにしか見えないのがすごいよ……野球選手でもたまに20年見れる人もいるどさ、それって大体10代後半→30代後半って感じじゃないですか。私が見ている高岩の場合、30代→50代って感じで見てるからね、「すげぇ」って思う尺度が違うよ。
途中、ちょっとマンモスが捕まりがちになってたかな。リング下から膝裏へのラリアットを食らってから、膝を攻められることが多かったな。


弱ってるところを攻めるのは基本。
途中W佐々木側が盛り返し、高岩を捕まえて俺ごと投げろまで持ち込みましたが、GENさんに阻止されてしまいます。

ほんで殿にデスバレーを決める高岩。

さらにコーナーに上ってのデスバレーで追撃しようとしますが、殿の抵抗に遭いまして。

GENさんがアシストするも、マンモスも救出に来てGENさんを振りほどく。

で、マンモスはこのまま高岩を持ち上げ、パワーボムへ移行。


そういえばパワーボム出す選手って久しく見てないなぁ。
で、高岩に大分ダメージを負わせたところで、ようやく俺ごと投げろが決まります。いや俺ごと投げろって正式な技名なのか知らんけどさ(爆)


さらに29歳を畳みかけるも、GENさんがカットに入る。


その殿と高岩でラリアットを打ち合った後、殿のD-ガイストが決まって3カウント。

W佐々木が初防衛を果たしました。


うーん、良い画だ。


良い画がいっぱい。爽やかですねぇ。たまにはダムズでもこういう試合があっていいじゃない。
…なんだけど、この大会に限ってはこの前後の試合のインパクトが凄まじすぎて、ちょっと印象薄めなんよなぁ。
それだけダムズが見せてくれるデスマッチは魅力的なんだけど、こういう試合の存在感が薄れてしまって、勿体ないなぁとも思ってしまいます。




















※これ以降、流血写真が出てきますので、ご容赦ください※




















試合前のリングアナのコールで判明しましたが、「狂蛸」はそのまま「きょうたこ」と読んでいいらしいです。

竹田は先週も見ましたけど、いいっすねこの姿、この表情……

竹田は本当に、見てて飽きない。何回でも見たい、そんなレスラー。
ほんで今日は、怪我でダムズの一大イベントのクリスマスもお休みするレベルだった正岡の復帰戦。いやでも首はね、一大事に繋がるからしょうがないね。ですがそんなのおかまいなしに奇襲で試合開始。
開始1分でリングに剣山をばらまき、デコに突き刺す二人。


そして頭突きし合う二人。

この光景にどこからともなく客席から湧くキ〇ガイコール。これこれ、これぞダムズだよ!葛西コールも久しぶりにやったし、キ〇ガイコールといい、試合開始1分でなんかもう満足してしまった(爆)今日来て良かった!
声援でテンション上がったのか、この試合は皆みなぎってましたね!みなぎりすぎて皆やりたい放題で展開速すぎて若干ついていけんかったよ!じゃけん、かいつまんでお伝えします。

有刺鉄線でナックルパート。

ハサミ(いつもの)

フォークを持ち出す竹田。こうやってフォークをカチカチ鳴らしてゾクゾクさせられるのは、日本で貴方ぐらいだと思います…
ほんでこのフォークをですね…

写真、わかりますか?これね、口内にぶっ刺してます。無駄にフォーカスしました(邪悪)

試合開始早々にぶっ壊した(事後報告)狂蛸有刺鉄線ボードを重ねて、皆でパイプ椅子連打。どう見てもリンチです本当に(ry
いやうんまぁ正岡の復帰を盛大に祝ってるんですようん(白目)

杉浦の右肘にヘッドバッドで迎撃するとはやりますねぇ!伊東はもっと評価されるべき。
これにキレた杉浦、剣山付きのハンマーを持ち出し、この表情で、

「お前は一生俺の奴隷だあああああ!!!」
と、伊東に攻撃。あ、なんかね、伊東と杉浦は名古屋時代に因縁があるようです。俺こういうの見ると、ある意味一番狂ってるのは葛西でもなく竹田でもなく杉浦ではないか、と思ったりしますね。いやでも奴隷宣言は腹抱えて笑った(爆)君とんでもねえキャラしてんね!(絶賛)
勿論伊東は抵抗。


しかしどうしてこの状態からヘッドバッドしちゃうんでしょうね。頭おかしいですね(誉め言葉)まぁでも杉浦に一矢報いたからいいよね。
その後、有刺鉄線ボードを重ねて杉浦を追撃しようとしたところ、竹田が伊東を杉浦めがけてぶん投げる。

あのね、この人ら突然こういうことやってくるからね、カメラ構えるの間に合わないんですわ。現地では展開にずっと笑っていたのですが(爆)
さらに、杉浦絶対殺すマンことりなちゃんも、竹田を杉浦めがけてぶん投げて追撃。

りなちゃんの表情といいあーもうめちゃくちゃだよ!
さらに

りなちゃんが杉浦をこのように投げた後、写真で言う右上ら辺(青コーナー)のから正岡がラダーに乗って倒れ込みながらフレームインしました。一生懸命メモリーカードにデータ書き込んでるカメラ君を見守りながら「え!?」となりました(メモリーカード書き込み中だと撮れないんですわ…)

あーもうめちゃくちゃだよ!予想外過ぎたからこんな写真しか撮れなかったよ!
その後正岡と竹田の攻防があり、


フォークボードを持ち出す竹田。もうこの茶目っ気溢れる表情だいすき。

やろうとしていることは大体わかりました…が、逆に正岡に持ち上げられ、


…これ絶対正岡のほうがダメージ食らってるやつだよね…
さらに追撃のため、フォークボードを下向きに乗せるものの、

竹田の抵抗に遭いこうなりました。


竹田こういう時の凶器への命中精度高くなぁい?
ほんでその後色々あってさ、自らフォークを刺す葛西。


最近これ気に入ってるのかしらね?よくやってる気がする。そしてやはり湧くキ〇ガイコール。

葛西は竹串で襲い掛かるも伊東は抵抗。
抵抗するのは当たり前だよなぁ?と思いきや、自ら竹串を奪い、自分のデコに突き刺す伊東。デコっていうか、これもう頭頂部ですね…


君もう完全にダムズの狂気に染まってるやん……他の人の例と比べると刺さりが浅かった竹串が多いようですが、訓練すればもっと本数増やせるよ多分(無責任発言)
で、最後は葛西のリバースタイガードライバーが伊東に完璧に入って勝利。
なんか支離滅裂に色々書きましたが、こないな試合展開だったので、文章の体裁を整えようがないです(爆)いやいつもプロレスのレポは支離滅裂なんだけどさ。
試合が終わってこのような光景を見て、ようやく「そういやこれ正岡の復帰戦だったわ」ということを思い出しました。


この辺の写真、非常に好きなんですよねぇ。正岡もなかなかおかしいデスマッチをやってるけど、葛西や竹田とはちょっと性格が違うんだな、と感じるところがね、いいですね。中指を立てるのはこの界隈ではちょっとした挨拶みたいなモンだけど、正岡がやるとどこかぎこちない感じが微笑ましくてなぁ。あんまりこういうことしないもんね(私が見たことないだけなのかもしれんが)



ダムズの選手は可愛いなぁ。血まみれだけどね(白目)
ちなみに、この裏で伊東が竹田に竹串をぶっ刺されるというお仕置きを食らっていました(爆)


ああそうそう、これまだ第4試合ですが、これぐらいのパフォーマンスにビビっているようでは、この日のメインの試合は観れないぞ……本当にすごかったから。



  • 第6試合:KING of FREEDOM WORLD CHAMPIONSHIP〜 Smells like Bloody Spirit 〜ノーキャンバス グラスボート+αデスマッチ ●ドリュー・パーカー(20分38秒 メキシカンストレッチ)ビオレント・ジャック〇

冒頭であんなことを書きましたが、この試合は凄まじくて私もちょっと引くレベルでした。なので、ちょっと写真を隠します…これまで載せた写真の比じゃないぐらい血まみれです。
試合前、それと試合後のマイクで、ジャックはこんなことを言っていた。
「ドリューはイギリス人で英語を喋る。自分はメキシコ人で、スペイン語を喋る。だが、同じ血の色・匂いをしている」


これね、私とても深い言葉だと思うんですよ。試合後のマイクでは、そこに日本人で日本語を話すファンも加えられた。それでも我々ファンも、彼らと同じ血の色・匂いをしている。
だからデスマッチは最高だと、ジャックは言った。リング上では誰もが平等、それを五感でよく理解できるのがデスマッチなんだろうな。


で、この試合はノーキャンバスと銘打たれています。ノーキャンバスデスマッチはダムズでも過去に何度か行われたようですが、私は今日が見るのが初めてです。
ノーキャンバスってどういうことかというと、こういうことです。

木が結構光を反射するようなので、カメラの調整に苦労しました。
普通はこの木の板の上にキャンバスマットを敷いて、プロレスのリングはできあがるわけですが、そのキャンバスマットなしの状態で試合をします。あとはわかるな?
なので、ただのボディスラムだけでも大ダメージになるようです。ジャックがあんなに痛がってるところ初めて見たぞ……背中が血まみれになるような試合を幾多もこなしてきたジャックがだぞ。こんなだからか、吉野レフェリーがカウント取る時も、普段のマットと同じ感覚で叩くと痛いのか、心なしか動きが控えめだったぞ。アイテムで相手を攻撃するだけがデスマッチじゃないってそれ。
で、この木の板ってちゃんと固定されているわけではないみたいなんですね。なのでこうしてバンプを取った時、

割と簡単に外れるというか、動くんですよね。静止画だと分かりにくいかもしれませんが………これちょっと覚えといてください。
とまぁノーキャンバスの話をしましたが、ノーキャンバスはこの試合のエッセンスの1つに過ぎない。ガラスボードもありますあります。
ジャックがドリューを抱えてガラスボードに突進し粉砕。

試合始まって2~3分しか経ってなかったと思うけど、ガラスボード割るの早いっすね。
で、ジャックの持ち込みアイテムは缶詰の蓋。私事ですが、こないだ缶詰の蓋で指を切って痛かったことを思い出しました。

で、ここから蓋を1つ剥ぎ取って、これでドリューの額をグリグリします。


さらにボードの上にドリューを投げようとしますが、これは切り返されて自分がダメージを受ける。


ここからドリューのターンになりまして、まずは雪崩式のフランケンシュタイナー

ノーキャンバスではこういう高さのある技って結構リスクですが、無事決まりました。
そして場外へのトペコンヒーロ。

リング内に放つより場外に放つ方が、技を繰り出す側のリスク少なそう、と感じるのはきっと今日だけ。
そしてドリューはリング下から何やら取り出しまして、トートバッグの中に入っていたのは…

植木鉢くんじゃないか!ホムセンでよく見かける感じのやつですねぇ。
で、これを並べ、その上にジャックを投げようとするドリュー。


ちょっと投げられかけますが、なんとか切り返して植木鉢くんの上に落とすことに成功。

1個も割れないしジャックもめちゃくちゃ痛がってました。
この後ドリューは植木鉢を砕いていましたが、椅子を使ってもなかなか割れず苦戦していました。植木鉢くんもこんだけ頑丈だったらバレーボールくんの襲撃で粉砕されずに済んだのでは?(爆)

しかしそんな植木鉢くんも、ジャックの手にかかれば簡単に粉砕されてしまいます。さすがメヒコの怪獣はパワーが違う。

で、散らばった植木鉢くんの破片の上にドリューを投げつけて逆襲するジャック。

さらに蛍光灯も加えて追撃。

で、大分ドリューにダメージを与えたところで、リング上の板を取り外しにかかるジャック。バンプで簡単にズレる程度の固定なので、こうして試合中の選手が取り外しちゃうこともできます。

で、なんやかんやあってリング上に大穴が完成。

そして残りのガラスボードに手をかけるジャック。これはもしや……


この時、俄かに客席がざわついていたような気がしました。
そしてセッティング完了。

ガラスボードしか張られていないこの大穴にドリューを投げつけようとしますが、勿論抵抗するドリュー。

そしてドリューは飛びつく感じでダブルニーアタックを食らわせて、逆にジャックを穴に突き落とします。


言うまでもなく、この穴の下は普通に床です、たぶん。いやリングの中の下なんて見たことないっすよ…
ここからジャックが姿を現した時なんかもう、生還という言葉がぴったりですね。

ドリューはフォールに行きますが、これはカウント2でジャックが返します。

そんで起き上がったジャックはドリューに向かっていくわけですが……この写真で分かるだろうか。さっきジャックが寝ていた場所にできた、この大きな血の染みが……
ガラスボードを受けた時、結構背中が切れてかなりの出血を起こしているのをよく見ているのですが……ホラ、ジャックの背中とか今日も凄いことになってるもん。何というか……マットにできる血の染みとこれとでは、全然印象が違うというか…
エルボー合戦を経て、ドリューは必殺のスワントーンボムで決めに行きます。

よく考えたらこのリングで飛び技って、避けられたらめちゃめちゃリスキーだよなぁと思いましたが、これは無事にヒット。しかしジャックはカウント2で返し、まだ勝負はつかず。これを見て私は「おや何か想像と違うぞ…?」と思いました。
復活したジャックはドリューにジャーマン、


蛍光灯も食らわせ、さらに再びリングに穴をあけて、パッケージドライバーの体勢。この下には、さっき粉々に割れたガラスの破片がまだ残っています。そしてこの体勢のまま、二人はリング下の深淵へ消えていったのでした。
こんなの繰り出して、よく二人とも生還したよっていうか血がえぐいのですがそれは…この木に付いた血を見た時には、さすがに私も「うわぁ」となってしまいました。
しかしこの状態でフォールされても、ドリューは2カウントで返す。君もまたタフやねぇ!
これでも立ち上がってくるドリューに対し、ジャックが持ち出したのはコロナビールの瓶。勿論中身入り。

この瓶でドリューの頭をかち割ります。

さらにラリアットで追撃しますが、

ドリューはまだ反撃の姿勢を見せる……って君とんでもなくえぐい背中してんな……もうリング下落下辺りから「これはさすがに見る人を選びすぎる」と思って写真をリンクの向こうに隠していますが、これもまたえぐい。こういう写真はさすがに、デスマッチの素晴らしさを語る名目でも無理矢理見せつけてはいかん気がするので、リンクの向こうに隠しておきます。
そんなドリューをメキシカンストレッチに捉えるジャック。なんとか耐えようとしますが、ここでドリューがタップしたようでゴングが鳴ります。スワントーンボムで決まらなかったところでもしや、と思っていましたが、この幕切れは意外だった…!

これでドリューは王座から陥落、ジャッが新たな王者となります。ドリューは正岡・ミエド(ダムズではなくアメリカのGCWの大会で防衛したらしいです)・竹田・葛西と、順調に名立たるデスマッチファイターたちを破ってきて、あまりにも順調すぎると思っていましたが、ジャックが壁として立ちはだかったか。
そんなジャックに、ドリュー自らベルトを渡します。


そしてマイク。最初に書いた言葉が、改めてジャックの口から場内の全員に伝えられます。
で、試合後のリングですが、こんなにも血の染みがつきまくった状態になっていてですね……壮絶な試合だったんだなぁということがリングの状態からありありと分かるのは言うまでもなく。
この写真を見て、どの血の染みが、どっちの選手の流した血か、全部言い当てられますか?どれがイギリス人の血か、どれがメキシコ人の血か、わかりますか?何も知らない人にこの写真を見せて、これ全部日本人が流した血ですと言ったら、信じられてしまうかもしれない。
同じ血の色、同じ血の匂いって、そういうことだよな。言葉や外見の違いはあるが、つまるところ皆同じ人間なんだと。デスマッチはそれを我々にわかりやすく伝えてくれるものなのかもしれません。またデスマッチが最もピースフルなパフォーマンスであることが証明されてしまったな(爆)
メインの試合にもかかわらず外国人同士のカードを組まれたことを、ジャックはとても感謝していました。ドリューもそうだけど、試合中そんな外国人2人に大きな声援がたくさん飛んでいた。私の近くに座っていた人は、ドリューにもジャックにも、どっちにも声援を送っていたから、どっちが勝ってほしいとかではなく、どっちも頑張ってくれという思いじゃないかな。何人とか何語を話すとか全く関係なくてさ、素晴らしいデスマッチファイターの一人としていいパフォーマンスが見たいと、そういう気持ちでどちらのことも応援していたのだと思うよ。私も同じ気持ちを持っていました。
前も言った気がするけど、KFCの試合は色々見てきたけど、どっちかにだけ頑張ってほしい・勝ってほしいみたいな気持ちで見てる人は、少数派なんじゃないかな。どちらが勝とうがとりあえず面白いデスマッチを見たい、話はそれからだ、という気持ちなんじゃないかな。そういう意味では、KFCの王座戦ってある意味かなりスポーティなプロレスの試合なのかもしれないな。個人的には最もと言い切りたいが。


というわけで、また人として大事なことをデスマッチで思い知った次第でありました。