ぶれいどきゃっちゃー

社会人野球が好きな人が見たり聞いたり考えたりしたことを書いています。

10/7 首都大学野球1部秋季リーグ・第6週 明治学院大学vs東海大学

そうは言うけどさ、でもスタンドの学生がさ、「僕ら必死に応援しますんで」みたいなこと言ってさ、三塁側に座ったお客さんに対して一緒に応援よろしくお願いしますって言ってるのを見たらさ、彼らが喜んでるところが見たいなぁって、やっぱり思うわけよ。


スタメンはこちら。

<先攻・明治学院大学
1(左)中嶋絢
2(指)山崎
3(中)篠田
4(一)小澤
5(右)中島義
6(三)中村
7(二)水落
8(捕)坂本
9(遊)近岡
(投)片渕
<後攻・東海大学
1(中)金城
2(遊)大塚
3(二)森
4(右)東海林
5(三)大松
6(一)石川
7(指)鵜沼
8(左)植本
9(捕)柳
(投)内藤圭

おや、明治学院大の先発はフー坊ではなく片渕君なのか。正直今季の片渕君に良いイメージがないんだよなぁ、と思っていたら、初回に1アウトから大塚君にフォアボールを与えると、森君ヒット。東海林君の当たりは外野へのフライで、これで二塁ランナーがタッチアップし、2アウト一三塁。大松君の打席で二盗を決め、二三塁とすると、大松君の当たりはレフトへ抜け、これで2人のランナーが生還し、東海大が先制。

さらに続く石川君の当たりは、ライト線へと飛ぶ長打コース。外野手が打球を追うのにちょっと時間がかかっていたが、左寄りに守ってたのかな?何にしても、これで大松君も還って、東海大が初回に3点をゲットしました。

この後鵜沼君にストフォアを与えたりしたものの、初回3失点に抑えた片渕君ですが(皮肉とかではなく、どう表現したらいいか語彙が思いつかなかったので、とりあえずパッと浮かんだ言葉で書くぞ…)、1回を投げ切って降板。2回からは家接君が登板します。試合が1回表裏が終わったところだっていうのにいきなり出番が来たというのもあると思いますが、柳君にフォアボール。金城君にヒットを許し、一二塁。しかし二塁ランナー、飛び出したところを戻り切れずアウトになる。んで、ランナー一人だけになってしまいましたが、金城君が二盗・三盗と連続で決めミスをかき消す。が、これは得点には結びつかず。
その後3回・4回と、家接君はフォアボールを出しつつも何とか抑えるピッチングで、流れを立て直していっている感じがしました。フォアボールいっぱい出してるみたいに書くとイマイチな感じがしますが、家接君はテンポとしてはそんなに悪くはなかったんだよな。まぁ世の中には、息を吸うようにフォアボールを出しつつも平然と抑える大人もいますので、フォアボールの1個や2個でガタガタ言ってはいけませんね(爆)
一方、東海大学の先発・内藤君。先週・先々週と派手に燃え盛っていましたが、立ち上がりこそランナーを二人出したものの、無失点で抑えたし、2回も三凡で抑えて、ノってきたかなという感じがしまして、過去の失敗を修正してきたのかなと思いました。
しかし3回表。この回先頭の近岡君にフォアボールを与えると、暴投、そして中嶋君のバントで1アウトランナー三塁。ここで迎えた山崎君は初球を振り抜き、ライトへのヒットとなります。

これで近岡君は生還し、明治学院大が1点を返します。山崎君はこのドヤ顔。

続いて迎えた篠田君が放った打球は、ぐんぐんレフト方向へ伸びていく。

確かに今日は風が強いのもあったと思いますが、打球はレフトスタンドへと飛び込み、同点になる2ランとなりました。

こういう、ホームランを打ったバッターが塁を回っているところの写真ってなかなか上手く撮れないんですが、正直割と会心の1枚ではないかと思っています。
で、このホームランについての篠田君のコメントは以下の通り。


堀内君はよく明治学院大側の解説をやっている子ですね。3年生で篠田君と同級生っぽいです。


試合が振出しに戻ったところで、内藤君は降板。若山君に交代します。若山君は颯爽とリリーフして同点止まりとしましたが……内藤君は来週無事でいますかね…(何の話)*1
若山君はその後も投げ続けますが、4回のピッチングは無失点だったものの、ランナーを出したりしてらしくない感じ。だんだん「今までどおり」では通じなくなってきているのかなーと思います。
で、5回表。この回は2アウトまでは順調に取ったものの、小澤君に内野安打を打たれ出塁を許す。ちなみにこの時、速い打球に対し飛び込んだ影響だと思いますが、セカンドの森君が左腕か肩か、その辺を痛めたような仕草をしていて、一旦ベンチに下がりましたが大丈夫だったようです。このとき明治学院大スタンドから、激励のたまきコールが起こりました。東海大スタンドも何か言うたれや。こういう時、臨機応変に対応できるというか、簡単に言うと「ノリがいい」かどうかって、各チームによって全然違うのだなというのが最近見えている気がします…
話を戻して、続く中島君には代打・和泉君が送られ、すないぽ。中村君は粘った末にフォアボールをゲットし、2アウトながら満塁に。中村君の打席で若山君が投げた最後の球がボール判定された時、若山君が思いっきり「えっ」という顔をしたのを僕は見逃しませんでした。結構良い球だったと思うけどね…
そして迎えた水落君にはノースリーのカウントにしてしまいます。そこから2ストライク取って追い上げたものの、結局フォアボールで押し出し。明治学院大に勝ち越しを許します。そりゃあ天を仰ぐわな……

でも若山君の仕草を見ていると時々「我々観客はいいけど審判の心象ビミョーにならない?」と思うことがあります…
若山君はここで降板し、山口君が登板。

山口君は坂本君を抑え、同点止まりに留めました。
その裏、東海大は1アウトから東海林君がツーベースで出塁すると、三盗を決め、大松君がきっちり犠牲フライを打ち上げて、すぐさま同点に追いつきます。東海林君といい2回の金城君といい、かなり綺麗に三盗を決められていたような気がするけど、家接君には何か隙があるのだろうか。
1回戦もそんな感じだったけど、このカードは点の取り合いになりがちなのは何故なのだろうか。


そんで整備を挟んで6回表。
この回は1アウトから、中嶋君の代打・石島君がヒットで出塁すると、山崎君も続いて一二塁。ここで今日ホームランを放った篠田君を迎えますが、見逃し三振。このタイミングで、東海大は山口君から諸隈君に交代。確かに小澤君は怖いし左バッターなので、諸隈君を使うのはおかしくはないけど、もうちょっと山口君に任せてみてもよかったんじゃないかなと思います。山口君は1回戦でも小澤君をしっかり抑えてたし。
で、結論から言うと、このタイミングって意味では継投策は失敗。小澤君はレフトへのタイムリーを放ちまして、再び明治学院大が勝ち越します。



尚もランナー一二塁の場面で、打席には代打から守備に就いている和泉君。和泉君の当たりはサードゴロ風でしたが、打球とランナーのタイミングがやや重なったこともあってか、上手く捕球できずファンブルしてしまい、オールセーフに。守備妨害っぽくも見えるプレーでしたが、ランナーに打球は当たってないし、選手同士の交錯もなかったので、普通にエラー判定となりました。守備側として捕球しにくい状況だったと思うけど、あれを故意の妨害と捉えられたら辛いわ。
で、再度満塁となって、中村君が放った打球はツーベース。これでランナーが2人還ります。


というわけで、明治学院大が3点を勝ち越しました。
明治学院大は、家接君からフー坊、もとい髙橋君に継投します。明治学院大は今週は今日しか試合ないから、ここで全力を出して良いわけですね。
髙橋君は初っ端に迎えた鵜沼君にソロムランを打たれはしましたが、相手のミスもあいまって、6回・7回と割かし順調に抑えてはいたと思うのです。ところが…


それは8回裏のこと。この回1アウトから鵜沼君がツーベースで出塁しました。うん、スポナビでもあのプレーはツーベースと書かれているな。
しかし私が見た限り、たぶん皆様がツーベースという字面から想像する当たりとは全く異なっていてですね。具体的に説明すると、

ショートゴロっぽい当たり→途中でバウンドが変化し遊撃手から見て逆を突かれるような感じで打球が転がる形になり、「二遊間を割るヒット」となる→レフトが捕球。しかし左翼手の動きが(はっきり言って)緩慢。この隙にランナーが二塁を陥れる

という感じでした。一言で言うと「不運」「怠慢」です。あ、一言じゃなかった(爆)
で、植本君の代打・関君はすないぽ。柳君の代打・赤﨑君は空振り三振。これで2アウト。よっしゃあと1アウト取ればいいや、というところだったのですが…
この場面で迎えた金城君にもすないぽを与え、満塁。大塚君にはストフォアで押し出し。さらに森君もフォアボールでまたも押し出しと、連続押し出しという予想外な展開で試合が振出しに戻ります。
続いて迎えた東海林君の当たりはセカンドライナー……のはずでしたが、かなり低い当たりで、ギリギリグローブの先の当たりで捕球したという感じになったためか、すぐの捕球は認められず。そうこうしているうちにグローブからボールがこぼれて落としてしまい、フェア判定になりまして、これでランナーが一人生還。東海大が勝ち越します。さらに大松君も押し出しで止まらず、ついに打者が一巡し、石川君に戻ってきます。この石川君の当たりは右中間をガッツリと割ってスリーベースとなり、ランナーが全員生還します。
そしてこのスリーベースをもって、髙橋君は降板。エラーが絡んだので、この回の自責点は2点と判定されたようですが、それでも1イニング7失点ですか……しかも、2安打7失点ですからね…

実に派手な炎上となりましたが、私は髙橋君を責める気にはなれなかったわ。
普通のチームだったら、ここまで髙橋君を引っ張ることはないと思います。金城君か大塚君、遅くても森君に押し出しを与えた辺りで代えるでしょう。
ぶっちゃけ、今の明治学院大に信頼に値するピッチャーは他にいないのだと思います。家接君はようやっとるけど、もう使っちゃったし。
今季明治学院大は3勝していますが、うち2勝は髙橋君の完投、もう1つは髙橋君が9回途中まで投げたけど降板という感じです。
今季ですが、髙橋君が先発ではない日は全く勝てず、勝てないどころか長いイニング持たないことが多く、さらに中継ぎが試合を立て直すとか、そういうことができないことも多々あったと思います(ちなみにそれができるピッチャーは、家接君一人だけだと思ってる)
レポでも書いたことがありますが、他の試合では髙橋君が140球超で完投していることもあり、信頼ならん中継ぎを登板させずできるだけ髙橋君にイニングを食ってもらって逃げ切りたい、みたいな意図があるんじゃないかとうかがえる試合もいくつかあったように思います。ただ、髙橋君もタフとはいえ人の子ですので、シーズンの後半になると大分点を取られがちだったと思いますが…
ってことを考えると、この場面逃げ切るには髙橋君がいつも通り頑張ってくれることを期待するしかできなかったと思うんですよ。そういう状況のピッチャーに対して試合を壊しやがってとは、私はとても言えない。


試合はそのまま、12‐7で東海大学が逆転勝利しました。

明治学院大は9回に2アウト満塁までこぎつけて、打線の意地は見せたと思いますが…

<本日の投手リレー>
明治学院大学:片渕(1回)‐家接(4回)髙橋風(2回・2/3)‐上杉(1/3回)
東海大学:内藤圭(2回・1/3)‐若山(2回・1/3)‐山口(1回)‐諸隈(3回・1/3)


  • 数字は嘘をつかない

ここで先週時点での各チームの投手成績を見てみましょう。このレポを書いている時点ではリーグ戦は終わっていますが、その日のうちにキャプチャは撮っていたので…

もう一目瞭然だと思います……色々な事情で最下位に沈むチームはあるけど、ここまで投壊するってのはなかなかないんじゃないですかね……ちなみにリーグ終了しても、明治学院大の防御率は6点台のままでした。
やっぱり投手がダメなんじゃないか、って思いそうですが、今度は個人別の成績を見てみましょう。

失点数は多いですが、イニング数を考えるとようやっとると思うんですよね。規定投球回を投げつつ、個人の防御率が4点台というのはそんなに珍しくないと思います。
って考えると……いや、これ以上は言わんとこう。

  • それでもね

明治学院大の面々が我々のような一般の観客にも呼びかけつつ、スタンドが真摯に、一生懸命応援しているのを目の当たりにするとさ、彼らが喜ぶような出来事があってほしいなと、どうしても思うわけです。私の近くにいた人は、8回裏のアレを目の当たりにして「あたしかえる(割と本当にこんな感じ)」と帰っていっていましたので……いや、その気持ちもわからんでもないのですけども…

*1:この試合以降、内藤君の名前はベンチ入りメンバーでも確認することはできませんでした…………うん。