ぶれいどきゃっちゃー

社会人野球が好きな人が見たり聞いたり考えたりしたことを書いています。

だからスポーツとしてグレー

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何の記事だったか忘れちゃいましたが、昔青木真也が「格闘技はアングラであるべき」みたいなことを語っていたのを読んだ覚えがある。
記事は出てこないけど、noteのこの辺りの文章から、その辺の考え方は察せるんじゃないかと思う。
note.com

皆が麻痺していると思うのですが、人前でぶん殴って関節を極めて首を絞める格闘技は異常なことですが、スポーツとして側を整えることで許されているのです。スポーツとしての側が整っているから商売になるのです。

私も格闘技は割と好きなので見ていますが、まぁ冷静に考えると「異常な趣味だな」と思いますよ。私のような個人がそのような異常な趣味を持っているのは別にいいと思うけど、それが大衆の娯楽と化しているのって、かなり野蛮な民族性じゃないかと時々思います。そう考えると若かりし時、母が私の趣味を野蛮と批判したのは正しかったのだな(爆)
話を戻して、私は野球しか詳しくないので野球の例しか出せないけど、例えば野球で熱中症の選手が何人か出ると、必ず対策が打ち出される。その対策が妥当かどうかはさておき、それは選手の体調ひいては命を守るためであって、まぁ当たり前のことだろうと皆思われると思う。対策せず同じことの繰り返しなんてしてたら皆批判しますやろ。
一方で格闘技で選手の体調や命に関わることがあった時、きちんと検証・対策しないのは「スポーツとして」ダメじゃねって話がこれなんだろう。確率は低いのかもしれないけど、確率とか関係なしにスポーツで死人が出ることなんてあってはならないじゃないですか。格闘技だから死人が出るとか、体が壊れるのはフツーって考えてる人はいないと思います。いないよね?もしこの考え方が多数なら、やっぱり格闘技はアングラであるべきだよ。
ちなみにプロレスは「団体・選手の意識によってまちまち」だと私は思う。確かWWEだと禁じられている技とかあったと思うが、日本では団体として技を禁じるってのは聞いたことがない(ちなみに総合格闘技だとヒールホールドは禁止されている)


それにしても、このnoteの最後の文章、良いな。格闘技のようなフルコンタクトな「スポーツ」は特にそうなのだろうが、「相手」が存在するあらゆる競技に言えるんじゃなかろうか。

僕に色々と教えてくれるプロレスラーの鈴木秀樹さんがとある試合で僕が無茶な技を受けた際に「無茶をして多くのレスラーが怪我をしました。どんなに試合が良かろうと今日の試合は0点。」と言ってくれたのですが、安全ってそのくらい大事なことなんです。それと同時に怪我をしないコンディションも大事で、同じくプロレスラーのT-hawkさんは同所属のレスラーに「相手の人生を背負う覚悟があるのか」との言葉を残していて、事故を起こしても事故になってもお互いの人生に影響する覚悟があるかどうかは大事な話だと思います。当たり前の話ではあるのですが、だから練習が大事です。



ところで、この記事を書くにあたってWikipediaでボクシングの歴史を見ていたけど……コロッセオにまつわるあの辺の歴史は野蛮すぎて苦笑いする(現代感覚)当時も批判的な意見はあったようだが。
ボクシングに限った話ではなく、古代ギリシアだのローマ辺りの、こういうところに駆り出される奴隷は「そのために生き、そのために死ぬ」存在だったのかもしれんけど、21世紀の現代でそこまで人権のないスポーツ選手なんて存在しないからな。だから何らかの形で守らないとダメだろう。皆等しく人間なんだから―――「格闘家をスポーツ選手として見ているならば」
あとプロレスでリング禍で起きた時の、誰の言葉か忘れたけど「リング上で死ねたら本望とか言うけど、残された人間の身になれ」という言葉も追加しておく。