ぶれいどきゃっちゃー

社会人野球が好きな人が見たり聞いたり考えたりしたことを書いています。

11/12 首都大学野球秋季1部・2部入替戦 帝京大学vs明治学院大学【リモート観戦】

ショータイムはまだ終わらない。


スタメンはこちら。

<先攻・帝京大学
1(左)作本
2(三)島野
3(中)彦坂
4(捕)穴水
5(一)内藤
6(右)今﨑
7(指)長屋
8(遊)山本晃
9(二)梧桐
(投)宮田
<後攻・明治学院大学
1(三)中村
2(指)山崎
3(中)篠田
4(一)小澤
5(右)和泉
6(遊)近岡
7(左)石島
8(捕)坂本
9(二)水落
(投)上杉

おっ、思ってたのとちょっと違ったな。明治学院大は上杉君を先発に立ててきたか。
その前に、(文章の構成上)帝京大の先発・宮田君の話をしよう。
宮田君は2年生のピッチャーですが、秋のリーグ戦の記録をざっと見た感じ、1回先発したことがあるのかな。先発といっても、3回途中ぐらいで降板しているようですが…
そもそも今季の帝京大の投手運用は「榮君がめっちゃ投げる」が基本で、そうじゃない日はブルペンデーみたいな感じみたいなんですよね。宮田君はその中でもそこそこのイニングを投げている…かなーという感じ。
正直経験が浅いピッチャーなのではないか、と思いましたが、非常に良い球を投げていました。硬さや緊張のようなものはあまり見受けられないし、コントロールも申し分なく、インコースや低めにしっかり決めていました。小澤君にヒットを打たれていましたが、これはもうしょうがない。
じゃあ宮田君がそこそこのイニングを投げながら試合を作って……などと想像していたら、宮田君は2回を投げきって降板してしまいました。アクシデントのようには見えませんでしたが、今日もブルペンデー的な感じで行くつもりなのでしょうか……というわけで、帝京大は3回からは松尾君が登板していました。
んで、上杉君ですが、上杉君の立ち上がりも三凡で上々。入替戦の2戦目ということでプレッシャーがかかりそうな試合だと思いますが、緊張しているような硬さはなく、堂々と投げていました。やはりリーグ戦での先発経験が生きているなぁと思いました。序盤はフォアボールを出しただけで、帝京大打線を無安打に抑えていました。
しかし4回表、この回先頭の島野君がツーベースで出塁。飛んだところが良かった系の当たりに見えましたが、足を活かしてのツーベースだったように思います。で、彦坂君の外野フライでタッチアップし、1アウト三塁。穴水君はフォアボールで、迎えるバッターは内藤君。内藤君はセンターへのフライを放ち、犠牲フライには十分な当たり。しかしこれを中堅手・篠田君が落球。スローで見た感じでは、ホームへ送球することに意識が行き過ぎていて、捕球面が疎かになった動きをしていたように見えました。というわけで、これでランナーが一人生還し、帝京大が1点を先制します。普段の篠田君は結構守備が良いイメージなんだけどね。これも入替戦のプレッシャーによるものか…
尚もランナー一二塁の場面でしたが、ここは上杉君が踏ん張り、1失点に留めました。
その裏、明治学院大は先頭の山崎君がフォアボールで出塁。篠田君はゲッツー未遂のような当たりで、ランナーが入れ替わる。で、小澤君の当たりもファーストゴロで、ゲッツーコース。と思いきや、一塁手の送球が篠田君に当たる。これがインプレーと判定されたようで、篠田君は三塁に進み、小澤君もセーフ。
ところが、これに帝京大の監督さんが猛抗議。まぁ、個人的にはこのプレーは抗議されても致し方ないというか……中継のカメラが一塁方向から撮影していたので結構はっきり見えたのですが、ちょうど一塁手が二塁へ送球しようとしたまさにその時、篠田君の進路がちょっと内に入って、さも一塁手の送球範囲内に入り込んできたかのように見えたんですよね。かといって、篠田君は帝京大の守備の動きを見て故意に進路を変えたようには見えなかった。なのでこのプレーは、偶然篠田君が帝京大守備陣の射線に入ってきたとしか言えないんだよな。あと篠田君は………疑いをかけているようでアレだが表のプレーもあったしなぁ。
何にしても抗議の結果覆ることはなく、プレーは1アウト一三塁の場面から続行。ちなみに首都公式の速報には、

※4回の裏、帝京大学唐澤監督の審判のジャッジに対する抗議により5分間中断

と思いっきり書かれていて吹いてしまいました。抗議のシーンってあんまり見たことないけど、こんなん書かれるんや…
で、ここで迎えた和泉君がレフトへきっちり弾き返し、タイムリーとなって、同点に追いつきます。尚も一三塁の場面でしたが、ここは松尾君が踏ん張りまして、やはり1失点止まり。
その後は投手戦……というより、ランナーを出しつつも何とか踏ん張るの繰り返し。上杉君はヒットはほとんど打たれないけどフォアボールを出しがちで、6回表には2つのフォアボールで2アウト一二塁、昨日2ランを放った今﨑君を迎えるという怖い場面。ここで今﨑君が放った打球はレフト前への当たり、と思いきやショートの近岡君がジャンプしてライナーをキャッチ。好守でピンチを救います。
一方、松尾君は5回以降も続投していましたが、こちらは7回裏に2アウトから坂本君・水落君と連打を浴び、一三塁のピンチ。2アウトからランナーを許すのは死亡フラグ全開。ここで帝京大は松尾君から佐伯君に交代。明治学院大は代打の竹長君を起用し勝負をかける。結果は佐伯君が見逃し三振を奪いピンチを脱出、となりました。
8回表、この回島野君がセーフティバントを仕掛ける。一塁手が捕球するも守備のカバーが間に合わずセーフとなり、出塁。ピンチの後にチャンスありとよく言いますが、自らチャンスを作り出した感じですね。今日は島野君の走塁が光るシーンが多いね。
ここで彦坂君がタイムリスリーベースを放ち、帝京大が勝ち越し。さらに穴水君もきっちり犠牲フライを放って、帝京大はこの回2点をゲットし再びリードを奪います。


9回表、明治学院大は上杉君から家接君に交代。そう、上杉君は8回までずっと投げていたのです…121球でした。冷静に考えると8回3失点って、割と良い内容ですよね。
で、家接君です。私は今日の先発は家接君だとばかり思っていました。まぁ上杉君をある程度投げさせて、そこから先は家接君でもいいかーと思ったのですが、この回先頭の代打・出口君にヒットを許すと、山本君はバント、梧桐君もヒットで続いて一三塁。迎える作本君はすないぽ。満塁の場面で回ってきたのは島野君。今日の島野君に回すのは大分危険だぞ……と思ったら案の定でして、センターの頭上を越える当たりでランナーは全員生還。帝京大が3点をゲット。さらに暴投・フォアボールで一三塁となったところに穴水君に打席が回る。で、穴水君もタイムリーを放ちもう1点。ここで明治学院大は家接君から大西君への交代を決断。
いやぁ……こんなことになるのか……リーグ戦でこんな試合を見たから、むしろ家接君がリリーフされる側に回るとは。今日の先発を上杉君にしたのは正解だったのか。私の見方もまだまだ甘いな…
で、大西君は内藤君にもタイムリーを打たれましたが、何とか鎮火に成功しますが、帝京大が終盤に大きな5点をゲットしました。
その裏、明治学院大は2本のヒットでノーアウト一二塁のチャンスを作りますが、センターの落球エラーでの1点を取ることしかできず。
というわけで、8‐2で帝京大学が勝利し、1勝1敗のタイとしました。

<本日の投手リレー>
帝京大学:宮田(2回)‐松尾(4回・2/3)‐佐伯(1/3回)‐西井(2回)
明治学院大学:上杉(8回)‐家接(1/3回)‐大西(2/3回)


  • そりゃあプレッシャーにもなろう

この試合の明治学院大の敗因は色々挙げられると思いますが、そのうちの1つに、近岡君が4三振だったことが言えると思う。しかもそのうち3つは見逃し三振で。帝京大のピッチャーも皆良かったけど、ちょっとこれは……
これは中継中にも触れられていたことですが、リーグ戦の時から、チャンスの場面で近岡君に打順が回ってくることがすごく多かったんですよね。でもあんまり打ててなくて、その点は近岡君ご本人も気にしていたようです。
で、この試合を迎えたわけですが………意識するほど上手くいかなくなっちゃうのかな、と思いました。この辺の影響が守備には見られなかったのが、せめてもの救いか。

  • よ う こ そ

column.sp.baseball.findfriends.jp

ベストナインは獲りたいと思っていたのでうれしかったですし、卒業後も社会人で野球を続けるので今後につながってくると思います」

現時点ではどこのチームかわかりませんが、いつかお目にかかる日を楽しみにしています。

  • 本日の再会(?)

今回帝京大側の解説をしてくれたのは溝上君といいます。ガイドブックによると捕手登録の3年生の選手です。
それはさておき5回裏、中島君が代打で登場した時「この中島は作新学院の中島か?」と訊いていたのです。
その通りだと実況が答えると「甲子園で対戦したことがある」と返す溝上君。
昔も似たような話あったなーと思いつつ、調べました。この試合ですかね。
www.nikkansports.com
……なんか見てはいけないようなものを見てしまった気もしますが…(爆)
ちなみに溝上君は、中島君が明治学院大に進んだことを今日初めて知ったらしいです。相手がよほどインパクトあるとか、すごい選手だったとか優勝とかしない限り、そんな具に調べたりしないだろうしなー。
あとこの、岡山学芸館の中川って選手……こちらは城西大の中川君ではないだろうか。
いやー野球の世界って広いようで狭いな、と。

  • 本日の補足

放送席より、佐伯君について詳しい情報が提供されましたのでメモっておきます。
佐伯君は(今回のレポでは文章でしか表しようがないけど)中継を通して見ても非常にガタイが良く、数字上では186/84となっています。このようなスペックからか「菅野智之」と呼ばれているそうです。ちょっとググったけど菅野も186cmなんだね。
実は佐伯君はトミー・ジョン手術を受けていて、ずっと投げられない状態だったのだそう。確かにガイドブックだと、2023年の春までにリーグ戦に出場している記録はないな(今季はナンボか投げているようです)
しかし佐伯君は投げられない分、ウエートトレーニングに励んでおり、真面目で努力家であると評されていました。なのでこのガタイはその苦労と努力の結晶なのかもしれません。ピッチングスタイルは、かつてのガチムチ先輩のような脳筋ゴリラではなく、どちらかというと技巧派という感じの模様。今日の試合でも縦の変化球を駆使して良いピッチングをしていましたね。
などとつらつらと佐伯君のことを語りましたが、実は佐伯君は4年生なのです……なのでほぼ間違いなく、この試合で見た姿が最後になるでしょう…
私の見かける選手の大半は、下級生の頃から健康で活躍している選手ばかりなのかもしれない。しかし時に、佐伯君のような選手がいることもある。
今日たまたまリモート観戦をしていたから、このような情報を知り得ただけで、現地で見ているとそのような情報は全く入らないので、4年生にしてやっとチャンスが掴めたのかな、と想像するぐらいしかできないけど、その実情に怪我や手術があったと知ると………どうリアクションしたらいいのだろう。
私が思うことは、間違いなく本人も、というか本人のほうが強く思っていると思うのだけど………それでもただ、今後の人生に幸あれと、その積み重なった経験が活きますようにと、願うばかりである。

  • そして第3戦の結果は


入替戦はスポナビに載らないので、簡潔ですがこれで…
今﨑君のサヨナラタイムリーで決まったようです。猛追のホームランも放ったり、今回は今﨑君も重要なキーマンの一人だったな。
というわけで、3期前、1年ちょっと前に明治学院大に敗れ2部落ちした帝京大が、再び1部の舞台へ戻ってくることになりました。
bladecatcher.hatenadiary.jp
いや、帝京大がまた戻ってくるのは良いことなんだけど……あんなにアツい明治学院大スタンドが見れなくなるのか、と思うと……2部でも予定が合えば観に行くけど、やっぱ1部のがいいよなぁ。首都は前みたいに8チーム制に戻そうそうしよう(暴論)
あと第3戦の後日談というか、このような記事がありましたので。
column.sp.baseball.findfriends.jp
梧桐君のユニフォーム姿とは、これでお別れです。本当にいい置き土産になったな。