ぶれいどきゃっちゃー

社会人野球が好きな人が見たり聞いたり考えたりしたことを書いています。

11/17 第46回明治神宮野球大会・大学の部 準決勝

かんそう。

終わって振り返れば、立ち上がりを叩けた早稲田の勝ちだな、という感じ。それ以外は互角。
早稲田の丸子君が2点目のソロムランを打てば、直後に上武大の中君(この日は五番だったけど)も負けじとソロムランを打つ。この中君のソロムラン、丸子君のソロムランとほぼほぼ同じ方向・同じ飛距離のホームランで、何となく意地みたいなものを感じました。
この試合は打線よりも、投手の方が光ったな。早稲田の先発・小島君は立ち上がりから最後まで全く隙がなかった。中君に許したソロムランは、もしかしたら失投だったのかもしれない。もう文句なしです。今ドラフト1位指名を受けてもおかしくないレベル。何となく、OBの和田さん(現ソフトバンク)を髣髴とさせるものがあった気がします。私大学時代の和田さんのこと、あんまりよく知らないけどね。
対する上武大の先発・寺沢君も、負け投手にはなってしまったけど、こちらも負けず劣らず素晴らしい内容。立ち上がりに点を取られたといっても、重信君ヒットで出塁→右京さんバントで二塁→茂木君のヒットで重信君生還(そして重信君の足なので、二塁からでも単打で余裕のホームイン)という流れだったので、今季の早稲田の打線のことを考えると、キツいよなぁと思います。早稲田側からしてみれば、シナリオ通りに先制点を奪えたかなという感じ。
何より恐ろしいのは、小島君も寺沢君も、まだ1年生だということです。来年と再来年、そして3年後もこうやって直接対決する可能性がまだまだあるというわけで…早稲田も上武大も、あと3年は面白い野球を見せてくれそうな気がします。
まぁ、スタンドに関しては上武大の圧勝だったと思うけどね(爆)敢えて上武大の対岸に座って応援を聞いてたけど、あの声量と学校愛はすごいわ。神宮を飲み込んでたよ。早稲田ももっと声を出そう(提案)
っていうか、上武大の持ち歌……これさー、誰の選曲センスなんだ?

スタンドに私より年上の人が多めに混ざってるんじゃないのか?(爆)加えて知人の知識によると、ユニコーンの曲もあったらしい。
あとあれでしょ、みんな五郎丸って口に出して言いたいだけでしょ(爆)

好カードですね。どちらに勝ちが転んでもおかしくない。
東海大が2点を先制してから、亜細亜大が6回に桝澤君のタイムリーで1点を返したわけですが…2アウトからとはいえ、桝澤君に回すのは危険だなーと思っていたのですが、やはりというか、打ってくれましたね。さすが、素晴らしい。続く法兼君にすないぽを与えて満塁となったところで、東海大は芳賀君にチェンジ。ここで抑えられたら流れは亜大には行かないだろうなーと思っていました。そしてしっかり抑えた芳賀君。しかも直後の7回表に石井君のタイムリーで追加点をあげて(それにしても石井君、キャッチャーながらアベレージ高い感じのバッティングで、いい選手ですね。まだ3年生だったのか)、これはもう東海大の勝ちだな、と思ってしまいました。野球をナメてました。これについては深く反省しています。
7回裏に亜大はすぐさま代打の長谷川君のソロムランで1点を返すという、取られても取り返す姿勢に「強いチームはかくあるべきもの」と感じさせてくれましたが、これだけでは終わらなかった。
8回裏に2アウトから宗接君がヒットで出塁。その(チームの正捕手であろう)宗接君に代走・山下君を投入し、勝負に出る亜大。勝負に出たのは選手起用だけではない。山下君は初球で走って盗塁成功。多分「どんな球が来ても初球で走る」って作戦だったと思う。盗塁をしっかり決めた山下君は当然すごいし、2アウトランナー一塁の場面で思い切った勝負に出る亜大の度胸というか、勝ちへの執念というものを強く感じました。ここまで勝ちへの執念を感じさせるチームは…今までなかったかもしれない。
そんな山下君の盗塁が勝利を完全に引き寄せたんだと思わせるような、代打の水本君の2ラン。個人的に芳賀君は良いリリーバーだと思ってるんですが、その芳賀君の球を完璧に捉えたホームラン。位置的に亜大側にいたのでアレだったのですが、スタンド総立ちで打球の行方を見守ってましたよ。私もあれには思わず声出たわ。すごい。ただただすごい。神試合だこれは。
結果的に、決勝は東京六大学vs東都といういつもの構図にはなったけど、この亜大の試合を見る限り、文句なしの決勝進出だし、文句なしの優勝ですね、としか思えない。
この試合は、BladeCatcherの今季最終戦になったわけですが、最後の最後で今季のベストといってもいい試合を見せてもらえたことには、亜大にも東海大にも、ただただ感謝。