ぶれいどきゃっちゃー

社会人野球が好きな人が見たり聞いたり考えたりしたことを書いています。

7/9 特別展「古代メキシコ ―マヤ、アステカ、テオティワカン」in東京国立博物館【2回目】

1回目はこちらです。
rehctacedalb.hateblo.jp
展示についてのちゃんとした感想は、上記ブログで書いていますので、これから展示を観に行こうと考えている方は、上記をご参照ください。
この記事では、トーハクBEER NIGHTに際して行われた、ビオレント・ジャックのトークショーについての感想だけ記載しており、ぶっちゃけ展示の情報はほぼないよ(爆)
ただ、メキシコ文化について色々貴重なお話が聞けましたので、何かの参考になればと思います。
あ、ちなみにジャックのトークショーは2部ありましたが、私が参加したのは16時からの部のみです。
それと、本日撮影したのはスマホによるものですので、画質がクソなのはご了承ください。やっぱねぇ、スマホで写真撮るの苦手っすよ…


まずはMCの元井美貴様が登場。ふつくしい

先週までメキシコに行かれていたそうで、本日のお召し物はその時現地メキシコで購入したものだそうです、あぁ^~いいっすね。赤が似合うの大変良い。
イヤリングはメキシコ国旗柄、あと全然写真に写せませんでしたが(今日カメラ持ってこなかったので)、シュシュもケツァルコアトルを模したものを着用されてもう全身メキシコでした。
続いてジャックが登場。

12時の部とは違う格好での登場だったようですが、個人的にはよく見るジャックの姿って感じです。
このコスチュームには意味があり、左脚のコレは日本のイメージ。そして右脚はケツァルコアトルを模したデザインになっています。
トークショー後半ではマスクについての紹介もありましたが、ジャックのマスクは何種類かあり、こちらで紹介したマスクもケツァルコアトルを模したものだとか。上手く写真撮れませんでしたが、尾まで描かれていて、ケツァルコアトルが頭部を一周しているみたいな感じのデザインみたいです。

…確かに、自分が撮影した写真を見返したら、試合によってジャックのマスクのデザインが若干違うね。あんまり意識したことなかったですが…
参考:2023.6.9新木場大会(第3試合ぐらい)

2023.3.23後楽園大会(メイン・タイトルマッチ)

ってな具合でジャックとプロレスの話もしつつ、メキシコ文化についてのトークが行われました。

  • ジャックが憧れたプロレスラーとは

日本で有名なメキシコ人のルチャドールといえば、やっぱりミル・マスカラスですかね。
しかし現地メキシコでは、レジェンドとされるルチャドールは別にいて、それがエル・サントというそうです(あ、はてなキーワードにもちゃんとリンクがある)
ja.wikipedia.org
しかしジャックが好きなルチャドールはさらにいるようで、それがエル・カネックという選手。*1
ja.wikipedia.org
日本でスターとされるプロレスラーは、身長が高かったり、体が分厚くて重かったり、要は「ヘビー級」とされるレスラーがほとんどだと思います。
しかしメキシコ人というか、ルチャドールでヘビー級の体格の選手は少ないとのこと。ですがカネックは180cm以上あり、重さもヘビー級クラス。しかしながらルチャドールらしく空中殺法も可能。メキシコのルチャではヘビー級だから飛ばないとか、そういうのはないっぽいですね。
カネックみたいなレスラーになりたいと、ジャック少年は思ったとのことです。私はカネックの試合を見たことがないのでアレですが、話を聞くと今のジャックはカネックに近しい選手になれているんじゃなかろうかと思います。

  • プロレスを始めるきっかけ

メキシコ出身のレスラーのプロフィールを見ると、親や身内もプロレスラーだったとか、そういうのが多いですが(だから〇〇Jrとか、めっちゃわかりやすい例だとイホ・デ・ドクトル・ワグナー・ジュニアみたいなリングネーム*2のレスラーが割と多くいると思われ)ジャックはそういう家系ではないらしいです。が、お父さんがプロレス好きで、よく一緒に見ていたパターンみたいです。
ジャックがルチャリブレに取り組むようになったのは12歳頃で、プロレスラーになりたいから始めた、というわけではなくて「何か運動を始めたいと思ってチョイスしたのがルチャリブレだった」という感じのようです。メキシコと日本じゃ学校文化は違うと思うけど、私はこれを聞いて「中学に入って強制的に部活に入らないといけなくなったけど、運動部がいいかなーと思いながら何となくチョイスした」感をおぼえました。そういうのあるよね(私自身がそう)
私がリング上で見かけるジャックは、打撃もグラウンドも空中殺法もジャベもできて、しかしながら受けも上手い、本当に何でもできるレスラーってイメージでして、実際ジャック自身もそういう評価を耳にしているようですが、ジャック少年は運動面において万能だったわけではなかったそうです。
例えば…入場時ジャックはトップロープを飛び越えてリングインするのですが、それもできなかったそうです。これマジ?そんなジャックとても想像できない……できるようになった経緯とかは特に語っていませんでしたが、すごく練習したんだろうな。でも、昔からおうちのお手伝いしてたりして、パワーはあったらしいです。

日本では「ハードコア」と「デスマッチ」それから「凶器を使わないプロレス」はかなり厳密に区別されますが、メキシコではそんなに厳密な区別はしていないようです。
メキシコ特有の凶器としては、コロナビールを挙げていました。ジャックは説明に苦慮していたようですが、割と最近コロナビールを凶器に使った試合の写真を撮っていましたので、参考までにあげておきます。
出典:2023.2.2後楽園大会


確かに日本では、酒入りのビンを凶器として使うことはないかなー。
私の知る限り、遥か昔新日本プロレス柴田勝頼天龍源一郎とシングルの試合をした時、天龍が柴田の頭をビール瓶でかち割ったという試合がありましたが、これ空き瓶だったしなぁ、思いつくのはそのぐらいかな(ちなみに私はこの試合を見て柴田の大ファンになったわけですが、それはまた別の話……いつ、どこでの試合だったか忘れちゃったけど、また見たいなぁ)
まぁ見ての通りですが、酒を浴びることになるので、食らった選手は二日酔いになることがあるとのこと。ドリューは…大丈夫だったんじゃない?(根拠ゼロ)

ルチャドールにとってのマスクは命に等しいぐらい大事というのは、プロレスファンは何となく共通認識的に持っていると思います。
そもそも何故マスクなのか。これは古代文明にルーツを持っていると言えそうです。
古代メキシコ展でも、マスクがいくつか展示されていたと思います。古代の戦士はジャガーといった、所謂強い動物を模したマスクを被ることによって、その動物のパワーというか加護を受ける、みたいな意味合いを持っていたようです。古代メキシコ展にはこやつが展示されていますが、

これは鷲の加護を受けた戦士と言えるんじゃないかな。
全然関係ないけど、スプリガンの2巻ぐらいでケツアルクアトルの仮面被って戦ってたっけなぁとか思い出しました。
…ってな文化をルーツとして、マスクというものがメキシコというか、ルチャリブレにとっては重要なものとされているんではないかと思います。実際、ルチャドールがマスクを扱う際、脱ぎ捨てるとか床に置くとか、そういうことは絶対せずに大切に扱うようです。やると怒られるらしいです。野球において「ボールを足で蹴るな」みたいな感じでしょうかね。ジャックはマスクを「プロレスラーの心」と表現してましたね。
そんな「心」マスクを失うことがどういうことか……最近こんなことがあったようですので、例として紹介しておきます。ルチャドールにとってマスクを失うということは、本当に重大なことなのです。
www.tokyo-sports.co.jp
ただ、あの、大変世俗的な感想で恐縮ですが……この選手マスクの下絶対イケメンやろ、って妄想を掻き立てるというか、そういうミステリアスな要素もまた、マスクマンの良いところではありますやね(爆)

  • 文明ヲタク

そんなジャックですが、子どもの頃はピラミッドに近いところで過ごしていたそうで、よく遊びに行っていたそうです。遊びに行く感覚で遺跡に行けるってのもなかなかすごいですね…
なのでジャックは、こういう歴史や文明が大好きだそうで、語らせるとウルサイそうです(爆)もし今後ジャックのオフ会があったら、参加して話振ったらジャック先生が解説してくれるかもしれんね知らんけど。
ちなみにスペイン語で「ヲタク」を何て言うのかジャックに聞いたら、「fanático」との回答でした。英語で言うたら「fanatic」なので、まぁそういう感じのニュアンスだろうなと思います。

  • メキシコの食べ物とか飲み物とか

メキシコっつったらタコスですが、タコスの具とかその辺の塩梅って、ご家庭によって味が違ったりするようですね。ちなみにジャックは、ピーナツソースとチキンのタコス(だったかな)が好きらしいです。
ピーナツソースって、個人的にはあまりピンと来なかったですが、英語版Wikipediaには「揚げピーナッツ、グラジャワ(パームシュガー)、ニンニク、エシャロット、生姜、タマリンドジュース、レモン汁、レモングラス、塩、唐辛子、胡椒、甜麺醤を一緒にすりつぶし、水と混ぜて適切な食感を得る。」と書いてありました。ピーナツバターみたいな甘いもののイメージでしたが、この文面を読むと美味しそうですね。多分にんにくの字面を見ただけで味をイメージしてるからだと思うんですけど(爆)
あとメキシコのお酒といえばコロナビール、そしてテキーラですが、ジャックはメスカルを推していました。
本日のキッチンカーではこのメスカルを売っているお店もありましたが……私は(お酒に詳しくないのもあり)初めて聞きましたが、日本での知名度はどうだろう?ジャックはメスカルのほうが飲みやすいと言っていました。アルコール度数はテキーラとメスカルでそんなに変わらないようですが………だめだ、酒関係は知識も経験も全くないからキレのあるコメントができない(爆)
そんな私のようなアルコールNG民向けに(?)ハイビスカスの花のジュースやタマリンドのジュース、それとオルチャ―タというものがあるというお話もありました。
まずハイビスカスの花のジュースですが……こういうやつのことを指してるのかな?
mexicosizen.fc2.net
味は甘酸っぱい…という情報を見かけました。
続いてタマリンド。まずタマリンドとは何ぞやって感じですが、見た目はマジで空豆みたい。
味は…「干し柿とか甘酸っぱい梅干しみたい」という情報が散見されましたが、干し柿と梅干しって全然味違くない?っていうか干し柿って酸っぱいんですか?すごい甘いイメージでいたんですが……*3
で、ジュースにするとこんな感じになるみたい。市販のジュースとしても売ってるんですね。
gucci-vietnam.com
ちなみにジャックのお子さんはタマリンドジュースが大好きなんだそうです。子どもが飲めるんならクセのある味じゃないんじゃないかな。
そしてオルチャータ。これはWikipediaに記事があるんで、そちらを紹介します(雑)
ja.wikipedia.org
元井さんによると、日本でいう甘酒みたいな感じらしいです。
…実はBladeCatcherさん、あの甘酒の香りがやっぱり苦手なんですが…オルチャータもそういう感じなのかなぁ。写真見ると美味しそうだけども…




記憶からアウトプットするのでいっぱいいっぱいで、とりとめのない内容になってしまいましtが、30分の予定だったのがナチュラルに延びていました。夢中になっちゃったねしょうがないね。
半分ぐらいプロレスファン向けの内容でしたが、プロレスをベースにしても「日本との文化の違い」が感じられて面白かったな。何より普段リングでは暴れ散らかすジャックの穏やかな一面が見れて、ファンとしては大満足でした。
あんまりプロレスの試合に関係ないイベントって参加しないタイプなのですが(選手と交流するのって正直苦手なので……遠くから見ていたい系)また機会が合えば参加してみようかしら。

*1:Wikipediaでは「"Canek" は固有名詞であるため、スペイン語圏であるメキシコのリングネーム表記は定冠詞の "El" が付かない」と書いてあるが、ジャックはエル・カネックと呼んでいたように聞こえましたので、それに倣って記載しています。

*2:ちなみに「イホ」の部分は「Hijo」と書いて「息子」って意味らしいです。ので、Jrだけじゃなくイホってつく選手がいたらそうかも、と思っていいのかな。ところでこれ「娘」だとどうなるんだろうな?「Hija」でいいのかな?

*3:調べたら干しが足りないと酸っぱかったりするみたいですね。ウチの実家で作っていたやつはしっかり干してたんだろうか…