ちょっとこの興行、いつもと雰囲気が違った気がするな。客層とか。
思えば、あのような刺激が世間に放たれて日が浅かったせいかしら。
ほんでいつものことですが、本記事では流血や鋭利なものが多数出てきますので、ご容赦の上、記事をご覧いただきますよう、お願いいたします。
というわけでレッカ君もモヒカン。人間の髪ってこんなに立つんですね…ワタシ髪質が重いらしく全然立たないから羨ましい(爆)
しかしGENさんに掴まれた辺りからモヒカンがへたってしまっていました。
しょうがない。というか拳剛兄貴のモヒカンが持ちすぎるんよ。ガッチガチに固めてるわけではないみたいなのに不思議。
試合は高岩が拳剛兄貴にデスバレーを決め…と思いきや、拳剛兄貴はこれをカウント2で返し、反撃の逆さ押さえ込み→スモールパッケージホールドと押さえ込んで3カウントを奪いました。
プロレスってさ、何となく基本的な流れみたいなのが存在すると思うんです。ロックアップからのグラウンドの攻防、エルボーやチョップの打ち合い、そして大技を決めて一気に相手の体力ゲージを削ってフォールに行く…みたいな。
この試合はそういう流れが全くなく、格ゲーのコマンドを連打しているかのように互いに技を繰り出し合う。グラウンドのやり合いや打撃合戦みたいなのは皆無だった。
進は元々試合巧なのでともかく、リブレの引き出しの多さに驚いた。「君今までそんな技繰り出したことある?」というムーブがいっぱいだった。7.4・7.5を経て覚醒したのか?それにしては急すぎる。本当にあれだけやれるんなら、もっとダムズ内での地位向上しても良いと思う。それにしては覚醒が遅すぎると思うが…
試合は全般的にリブレが猛攻で押していましたが、進が金的→DDTで逆転3カウント。ラフファイトも厭わない進の巧さを見た。本当に進は変なキャラ付け・変なマイクをしないほうがいいのにな。
- 第3試合:ハードコア8人タッグマッチ 竹田誠志、塚本拓海、◯山下りな、伊東優作 (9分31秒 スプラッシュマウンテン on the チェアー→エビ固め) ビオレント・ジャック、佐久田俊行ドブネズミ・フッキー●、最上九
ただでさえ8人タッグで人が入り乱れるのに、このメンツじゃけんもうめちゃくちゃでした。しかしめちゃくちゃな中でもERE組の連係が光る場面が多かった。やっぱこのユニットの悪って植木なんじゃね?(爆)
あ、そういえば久しぶりに最上を見ました。怪我があったようですが、その影響かな。
「効かねえんだよ」を聞いた時には実家のような安心感を感じました。感じましたが…
たま♂を握られつつの「効かねえんだよ」は様々な想像が膨らみじわります。
試合は竹田から相も変わらずDV(DはドメスティックのDではないことは間違いない)を食らいつつ、りなちゃんがスプラッシュマウンテンでフッキーを沈めました。
が、試合が終わっても相変わらずでした。
りなちゃんが逆襲できる日は来るのか!?つづく…
- 第4試合:KING of FREEDOM WORLD JUNIOR HEAVY WEIGHT CHAMPIONSHIP ◯政岡純 (14分49秒 Ambitions→体固め)香取貴大●
激しい攻防で盛り上がったようだが、私の好みの試合ではなかった。
好みに合わない理由を論理的に説明しようと思ったけど、つまるところ生理的に好きじゃないんだよな。
そういう試合があってもしょうがないよね。この世に万人受けするコンテンツなんて存在しないのだから。
また裸足なのか(爆)
こういう、底が浅い箱に画鋲が注がれたわけですが、なんかぞわぞわしましたね…蛍光灯やガラスボードは非現実的だけど、画鋲というアイテムは極めて現実に近い、デスマッチながら我々でも痛みが割と安易に想像できてしまうのが、このぞわぞわ感なのだろうな。
試合前、互いの意思確認。
殺る気マンマンですね。
で、靴を脱いで、まずはグラウンドの攻防。
アクロバティックに画鋲ボックスを回避して見せる植木に湧く会場。何ていうのかな、ヒーローショーとかでアクロバティックなシーンを見ると、思わず「おおっ!」って声が出るでしょ。ああいう心は、誰もが持っていると思うのです。
これに「お前らこういうのが好きなのか?」と困惑する葛西。デスマッチで頻出の動きじゃないからしょうがないね。
蟹ばさみを堪える葛西。しかしここで植木が画鋲ボックスを後ろに移動させる。
さらに画鋲を口に入れて殴る攻撃。
しかし葛西、これを口移しで回避するという機転を見せる。
美しくない絵面だ(爆)なおこの後、葛西は盛大にえづいていました。しょうがないね。
…ってな感じで両者ダウン。バーブがちゃんとダウンカウント取っているのに何故か笑ってしまいます。プロレスとレフェリングのギャップが激しすぎるんだ仕方ないんだ。
復活すると、急にキャストオフしだす二人。
ショートタイツ姿で本気出すって感じ。
…だけどなんか色々怒られそうなやつですね(爆)
もう文章で説明するのめんどくさくなってきたので、画像でこのデスマッチの凄惨さを感じていただきたくペタペタ貼りました。これが某氏が絶対無理だと言った裸足画鋲デスマッチです。ショートタイツはルールにないのに何でショートタイツになったんですかね(白目)
で結局、試合は葛西がショートタイツをおケツに食い込ませながらのクロスアーム式スティミュレイションで勝利。
ところで先日、このタイミングでデスペが来場したというサプライズが発生したという話をしましたが、
bladecatcher.hatenadiary.jp
実は前段がありました。
葛西はデビュー25周年を記念して「喜怒愛楽」のテーマに沿ったデスマッチを行うと宣言して、「喜」はこの日の植木との試合、「怒」は8.6刈谷で伊東優作とのシングルマッチを行うとのこと。以前書いた記事ではちょっと出し渋りましたが、これは5.25の6人タッグマッチで伊東にピンフォール負けしたことに対する自分への怒り、という意味合いのようです。葛西ってあんまり怒りとか憎しみみたいなイメージってないよなぁと思ってたけど、そういうことならちょっと納得。
そして、「愛」は8.11の横浜武道館で行うとのこと。
この試合で「デスマッチの愛を語り合う」パートナーとして、葛西はまず植木を指名したのです。
会場を煽る葛西。そして何故か画鋲ボックスを自分のほうへ引き寄せる葛西。なんやかんやで満更でもなさそうな植木。葛西の誘いに応えようとした時、葛西ははっきりとこう言いました。
「うそだよバーカ」
これに乙女心を弄ばれた植木は激おこ。葛西に低空ドロップキックを仕掛けますが、葛西は回避。そして植木の着地点には、画鋲が入ったケース……
見事画鋲の上に着地した植木。そんで「もう帰っていいよ」と追い払われたのでした。
その後、歴史を揺るがすあの出来事があったわけですが、お膳立てにされた可哀想な人が実はいたということをここに書き留めておきます。
- 第6試合:KING of FREEDOM WORLD TAG CHAMPIONSHIP〜BOND STRONGER THAN BLOOD〜ウエポンズフリーデスマッチ 《王者組》佐々木貴、●マンモス佐々木 (13分56秒 スライディング右肘→片エビ固め)杉浦 透◯、正岡大介《挑戦者組》
今日の後楽園で正岡さんと勝ってDEP刈谷大会にKFCタッグベルト巻いていきます!!DEP!! https://t.co/pNJSR2DstD pic.twitter.com/cowBrKQoAF
— 杉浦透"H.N.K"8.6刈谷&11.5名古屋国際マン (@sugiuraman_106) 2023年7月6日
【タッグチーム名決定!】
— 杉浦透"H.N.K"8.6刈谷&11.5名古屋国際マン (@sugiuraman_106) 2023年7月5日
正岡&杉浦のタッグチーム名は
"ダムズ・エクストリーム・パワー"
略して、、、
「D.E.P」に決定しました!
各所許可取りは完了してるので安心してください!!明日KFCタッグ王者となって僕らのプロレスの故郷・愛知刈谷にいい報告をするぞ!!!#pw_freedoms pic.twitter.com/vu78IRSqrR
Daiwa Entertainment Pro-wrestlingではない、とのこと。アッハイ。
この試合、両チームの連係が随所に光って非常に良かったですね。
例えば…

マンモスホームランを回避する杉浦。
ここでアシストする正岡。

杉浦のカウンターは掟破りの逆マンモスホームラン。ややアッパースイング。

みたいな感じでね。
でもこの試合、なんかあっという間だったな。第5試合の余韻のせいかと思ったけど、そもそも試合時間結構短めでしたね。
試合は杉浦が右肘でマンモスから3カウントを奪う形で勝利。

ああ確かにスライディング式だけどぶっちゃけDが頭を過ぎ(ry
この二人には易々と殿越えはさせないだろうなぁと思っていたけど、マンモスが取られる図も想像つかなかったので、ちょっと意外だと思った。
とはいえ、こういう姿を見ているとグッとくるというか、素直によかったな!と思えるところが、このチームの持つ良さであると思う。

そうそう、ちょっといい写真が撮れなかったのでアレですが、この試合には伊東がセコンドについていました。DEPの仲間だからね。
試合後。先輩に最大の敬意を表すDEPの二人。

それに目線の高さを合わせて応える先輩。

新王者にベルトを巻いてあげる先輩。





愛憎劇もよくあるけど、「これはプロレス」とわかっていても、こういうシーンがすごく好きなんだ。

この3人はホントかわいくてええね。
- 第7試合:KING of FREEDOM WORLD CHAMPIONSHIP ダブルガラスボード+蛍光灯タワー+αデスマッチ ◯《王者》平田智也(25分49秒 ジャーマンスープレックス・ホールド) 藤田ミノル《挑戦者》●
私は平田を「未熟なデスマッチファイター」だと思っていました。
この記事でもそういうことを書こうと思っていたけど、写真を見返していてかなり印象が変わりました。
この試合、結論から言うと平田が勝って防衛に成功したわけですが、試合後のマイクで、平田は「確かに自分は喋りは上手くないし、口下手である。でも手元にベルトがある」と語る。
マイクは確かにつまんないんだけど、それなりに試合では魅せれてるんだよな…と、現地では思っていました。
でもね。
これはガラスボードを使った攻撃をしようと準備しているところの写真ですが、この平田の表情を見て薄ら寒くなりました。「こいつ狂ってる…!」と(※褒めています)
ちなみにこの後、このガラスボードへ向かってムーンサルトを仕掛けました。ガラスボードに相手を投げつける、みたいな攻撃はよく見ますが、自ら当たりに行くような攻撃の仕方は初めて見ましたね…
さらにこの後、とてもプロレス「技」とは言い難いパフォーマンス、互いに蛍光灯をそのまま投げつけ、
しまいには蛍光灯が入ったケースごと投げつけてもうめちゃくちゃ。
そんな戦いを経て、尚も立ち続ける平田は、
笑っていました。「こわっ」と思いました(割と素の感想)もしこの表情を意識してできるのであれば、かなり天才だと思う。もし無意識に出している表情ならば、相当な狂気の素質があると思う。
そしてこのように挑戦者に立ちはだかる王者・平田。
あれおかしいな、私が想像していた王者像ではない。若くして、3度目の防衛にして、この余裕は何だ。やはりデスマッチもフィジカルが大正義なのか。王者はかくあるべきかもしれないけど。
私が想像していたのは、こう…………確かに、ベルトって「一番強いということの物理的証明」だと思う。
ただダムズの場合、ベルトをフラグとして、次々と刺客(挑戦者)が襲い掛かってきて、それを乗り越え、デスマッチファイターとして一皮も二皮も剥けるかどうか、を見るものだと思っていた。
私は戸惑ってしまった。私は刺客に苦しみ悶え、耐える姿をイメージしていた。まさかもう平田が小橋建太のようになっているとは思いもしなかった。それでいてこんな表情も見せる……まぁミノルなので、平田を圧倒するとかそういうベクトルのレスラーじゃないよなとは容易に想像つくけど。佐久田戦といい、このミノル戦といい、試合自体の良し悪しというより「思ってたんと違う」という困惑が上回ってしまって、面白いとかつまらないという次元ではなくなってしまった。
一方でミノルは、実に「らしく」試合をしていたと思います。
らしさが最も出たのはこの時。
突然命乞いを始めたかと思うと、
試合中にハサミを取り出し、どこかのクレイジーキッドの如く凶器として扱うのかと思いきや、
飛龍革命を何となく思い出す感じで自らの髪を切り、敗者の証として差し出すミノル。
ちょっと悩んだ末、それを受取ろうとした平田。
と、この隙を突き丸め込み。しかしカウント2。
このシーンが最たる感じだと思うけど、ところどころにミノルのワールドがちりばめられていたような。
ミノルが鎖鎌を取り出した時、どこからかポーゴコールが起こったけど、アイテムがその人のアイコンになるって結構すごいことだな、と思いました。今現在いるデスマッチファイターが好むアイテムってあると思うけど、このアイテム=どの選手、ってなかなかならないと思う。万人が使いこなしにくいアイテムがアイコンになっているのもあるかもしれないけど(爆)
にしてもミノルのプロレスは、なんか引き込まれるものがあるんだよな。あるいは、先に書いた平田の相手を圧倒する感じが、そうさせたのも知れない、
この試合、会場の9割はミノルへの声援だったのではないか。平田への声援はほとんどなかった。キャリアの浅い、未熟な選手なはずの平田にはほとんど声援が飛ばないとは。平田はもう王者としての孤独をもう背負ってしまっているのか、と思いました。この点もまた、自分のイメージと実際の平田が違っていて戸惑った部分であります。
そして今写真を見返してますます「平田ってどういうレスラーなのか」がわからなくなってしまい困惑しています。
試合後、平田は次の防衛戦を8.11に定め、その相手として杉浦を指名。
まぁ、そうだよなと思いました。平田の防衛戦としてシナリオ上最高の相手になるのは、どう考えても杉浦だろう。
これに杉浦は快諾。まぁ断る理由がないわな。
と同時に……これを書いている時点ではもう8.11の試合順が発表されているんだけど、話題性のある試合が他にも色々あるにもかかわらず、このKFC王座戦がメインになった。
その気になれば、高橋ヒロムが出る試合や、デスペと葛西のタッグ戦をメインにしても全然いいはず。でもあえて、このシングルをメインに持ってきたのは……ダムズという団体による「これがダムズの未来である」という意志表示なんだと捉える。
いつかはそうでなくてはならないと思うけど、8.11は見なきゃいけないところがいっぱいあるけど、ダムズの覚悟を意識しながら見る必要があるかもね。