ぶれいどきゃっちゃー

社会人野球が好きな人が見たり聞いたり考えたりしたことを書いています。

4/7 首都大学野球1部春季リーグ戦・第1週 城西大学vs東海大学

勝つには絶対に応援の力が必要なんだよ!


スタメンはこちら。

<先攻・城西大学
1(遊)松川
2(中)八木
3(左)恋田
4(三)坂口
5(指)小林結
6(右)鈴木壮
7(一)近藤
8(二)勝田
9(捕)秋山
(投)星野
<後攻・東海大学
1(二)田中一
2(中)関
3(遊)大塚
4(左)森下
5(右)植本
6(一)川田海
7(指)笹田
8(捕)柳
9(三)大松
(投)若山

城西大の先発・星野君。2年生の選手です。去年は名前を見かけなかったかな?データを見返す感じではおそらくこれがリーグ戦初登板になると思います。
その初回、先頭の田中君は空振り三振に抑えましたが、関君にヒットで出塁を許すと、大塚君はフォアボール。森下君は良さげな当たりでしたが、二塁手が大ジャンプしてライナーを好捕。2アウトまでこぎつけますが、植本君にストフォア。満塁になったところで、川田君にレフトへ抜かれるタイムリーを打たれ、1点の先制を許します。


しかし笹田君は見逃し三振に仕留め、この回は最少失点で凌ぎます。リーグ戦初登板・初先発、しかもあの東海大相手に、満塁にしてからの1失点で踏ん張るってのは十分じゃないですかね。
しかし2回裏、この回は1アウトから大松君にヒットで出塁を許すと、田中君にライト線ら辺への打たれます。長打コースになるかもなところに打たれ、さらに右翼手が後逸。大松君は勿論生還。田中君も三塁まで到達します。さらに関君もヒットで続いて、これで三塁ランナーが生還して東海大が3点目をゲット。大塚君もヒットで続いて尚もランナー一二塁…という場面で星野君は降板。うーん、大分ビターな初登板でしたね……前日の勝負のつき方もあって、東海大は勢いがありそうな雰囲気だったし、ちょっとキツかったかな。
2番手として登板したのは多々野君。まだ2回だし準備が間に合っていなくてもしょうがない場面だと思いますが、多々野君は迎える森下君を1球でゲッツーに仕留めるという最高の結果を残し、ピンチを切り抜けたのでした。
この後、多々野君は6回までのロングリリーフをこなしましたが、ほぼ散発のヒットを許したものの、1イニングに2人以上のランナーは許さず、非常に良い内容のピッチングをしていました。四死球も1つもなかったし、テンポも良くて安定していましたね。

多々野君は3年生の選手ですが、少なくとも1部に昇格してからはリーグ戦で登板していない…はず。なので多々野君もリーグ戦初登板になると思うのですが、大分イレギュラーな場面でしたが、十二分に結果を残せたのではないかと思います。これは次も期待ですね。


一方、東海大の先発は若山君。あれ?米田君じゃないのか。米田君は昨日も今日もベンチ入りすらしていないみたい。こちらのチームでも想定外の事態が起こっているのかしら。
若山君は昨季はリリーフでの登板が多かった気がするので、久々の先発ではないかと思いますが、非常に良かったです。昨季の若山君はランナーを出しがちだったり、点を取られがちだったりで、本調子ではないのかなと思うところが多かったですが、「ああそうそう、若山君って本来こういう感じ」というのを思い出す内容でした。テンポもキレもよかった。
前半はもうこのまま完投するんだろうなってぐらいのテンポの良さで零封していましたが、6回表のこと。
この回先頭の松川君がフォアボールで出塁すると、八木君はピッチャー前ら辺のバント。若山君って結構フィールディングが良いと思うのですが、そんな若山君が捕球して迷いなく二塁へ送球。二塁はフォースアウト。しかしゲッツーを狙った遊撃手の送球が悪送球となり、生き残った八木君は二塁まで進塁。普通にバントさせた時と変わらん結果になりましたね…
恋田君がヒットで繋いで一三塁となったところで坂口君を迎えます。坂口君は初球をレフト前へと弾き返し、これでランナー一人が生還。城西大が1点を返します。非常に頼もしいな!

しかし続く小林君はゲッツーに仕留め、若山君はガッツポーズをして帰っていきました。ただ、この時のガッツポーズが私の想像よりも控えめだったというか、いつも中継で見るようなクソ派手さがなかったというか………若山君も大人になってしまったのだろうか、と些か寂しい気持ちになりました(意味不明)
若山君は6回を投げ切ったところで降板。7回からは庄司君が登板します。庄司君は若山君を上回るテンポの良さであっという間に7回を終わらせました。城西大視点だと大分絶望感のあるテンポの良さだったと思います。
ところが8回表。この回先頭の秋山君がヒットで出塁すると、続く松川君の当たりは滞空時間の長い、右中間を真っ二つに割る当たり。これで秋山君は生還し、城西大が1点差に詰め寄ります。外野を真っ二つに割る当たりなら、俊足の松川君なら三塁到達も余裕ですな。

というわけで、尚もノーアウトランナー三塁の大チャンス。続く八木君は空振り三振に倒れますが、恋田君の当たりはセンターへのフライ。ちょっと浅いフライだったと思いますが、松川君なら行ける行ける。というわけでタッチアップ敢行。勿論セーフになりまして、城西大が同点に追いつきます。

終盤で追いついたのはデカい。昨日のこともあるしやり返したいっすね。


…と言いたかったのですが、その裏。城西大学は3番手で長君が登板しています。長君は7回途中から登板していて、この回は回跨ぎの2イニング目だったのですが、無失点で終わったものの、四死球でピンチを作っていたので、大分不安感のある内容でしたが…
で、早速先頭の柳君にすないぽ。ちなみに7回は、続投していた多々野君が1個と、長君がもう1個すないぽを与えていて、短いイニングの間に3人にすないぽを与える形になってしまっていました。東海大学ブチギレも止む無しやでこれは…
で、さらに大松君にはフォアボール。
ノーアウト一二塁となったところで、長君は降板。4番手としてコールされたのは、昨日先発し10イニング・130球ぐらいを投げた阿部君でした。
ガイドラインは?投球ガイドラインはどうしたの?と見返したところ、

2戦目は前日 121 球以上投げた場合は、翌日 50 球までとする。
但し投球中に 50 球を超えた場合はイニング終了まで可とする。

あっ、少ない球数なら投球してもいいんだ。登板NGだと勘違いしてた。
でもね、他のチームのベンチ入りメンバーを確認したけど、昨日先発した選手をベンチに入れてるチームは他に1つもなかったですよ……でも、こういう場面で阿部君を登板させなければいけないところに、っていうかそもそもベンチ入りさせている時点で、言語化はしませんが察するものがあったと思います。
それでも阿部なら…阿部ならきっと何とかしてくれる…!とはならなくてですね、田中君にバントを決めさせた後は、関君にヒットを打たれて1失点、大塚君のタイムリーで2失点、森下君ほあ、ランナー一二塁で植本君にタイムリーを打たれてもう1点、尚も一三塁の場面で川田君のショートゴロの間にもう1点……と、5失点でした。失点を取り返されたどころかさらに突き放されました。もう投球の感じが、昨日の阿部君とは全然違いましたもん。ルール上NGではないとしても、やっぱ昨日の、それも多くの球数を投げた先発を翌日も登板させるってロクな結果にならない気がするな。過去にも何度か見たけども…
9回は求君が150km超の球を連発し、鈴木君にツーベースを打たれはしたものの、ほぼ力で抑え込まれるような感じになり、試合終了。
というわけで、8‐3で東海大学が勝利しました。東海大は勝ち点1をゲットです。

<本日の投手リレー>
城西大学:星野(1回・1/3)‐多々野(5回)‐長琉(2/3回)‐阿部(1回)
東海大学:若山(6回)‐庄司(2回)‐求(1回)


  • この試合において最も印象に残ったことを以下に記す

それは5回表のこと。
勝田君がすないぽを食らい、城西大スタンドから飛ぶ憤怒のブーイングやら野次やら。勝田君が結構痛がる仕草をしていたので、憤る気持ちはわかる。プロの試合でもそういうのやるチームあるよな。知らんけど(雑)
しかしそんなスタンド一同を上級生(多分)の一人がすぐさま一喝。「応援の場で野次るな」みたいに聞こえました。即静まる城西大スタンド。野次るぐらいなら応援をしろと、彼は続ける。
そしれ彼はこうも訴えていました。「勝つには絶対に応援の力が必要なんだよ!」と。
応援が選手の力になるという話は、他チームの試合ですが昨日のレポでもしました。
しかし野次はどうだろうか。スタンドが野次ってくれたおかげで勝てましたなんて選手は、いまだかつていただろうか。っていうかそういう選手いるのだろうか。いるなら精神構造に興味あるから話聞いてみたい(爆)
応援は選手のためになるが、野次は選手のためになるのか。ならないだろう。苦言を呈すプロ野球選手もいるぐらいだし。っていうかね、野次なんて何も省みず自分一人だけが一時的に気持ちよくなるための行為なんよ。最終的には、結局自分のためにもならない。まぁでも、7回裏と8回裏のすないぽ量産は罵倒されても仕方ないと思いますけどね(爆)


私はインターネットの片隅でこのような駄文を書き散らかすことしかできないけど、そんな彼の精神を広めたくここに記録する。私が年寄りだからというのもあると思うけど、彼の訴えを聞いていて、ちょっと目頭が熱くなったんだ。
そして、彼と同じ精神を持つ野球選手や野球ファンが増えることを願う。いや増えるっていうか……これが普通の感覚のはずなんだよ。
どうして「野次を飛ばす人間」が爆誕してしまうんだろうな。時代的なアレもあるし、彼らがプレーしてきた環境の指導者で、こういう時は野次を飛ばせと教える指導者はそういないと思うんだよな。やっぱり、プロの試合なんかでテレビ越しに見える大人たちの姿勢を真似てしまうのかなぁ、って。