ぶれいどきゃっちゃー

社会人野球が好きな人が見たり聞いたり考えたりしたことを書いています。

7/20 第90回都市対抗野球大会・8日目【かんそう】

野球の試合では、選手の実力だけではどうにもならない事象が存在すると思います。
ではこの事象を、精神論抜きで証明するにはどうしたらいいんだろう?と思っています。私が精神論があんまり好きじゃないからこういうことを言ってるだけです。

なんだこれは。
なんなんだこれは。



実は私事でやらかしたため、この試合は7回からの観戦でした。ちょっとしか見てなかったとはいえ…率直な感想は↑です。
確かに7回までは、点数的には明安がリードしていた。だけどJFE東日本側の雰囲気が非常に良かったんですよね。逆転できる!って気概を感じたというか、実際これから追いついてもおかしくない点差だったけどね。
で、明安もリードしていたとはいえ、JFE東日本の投手陣を打ち崩したようには見えなかった。少なくとも7回以降は全然打ててなくて、あれこれいつもの明安じゃね?と思いました。
そして同点のまま9回を迎え、その表にJFE東日本は須田君を投入。当然っちゃ当然なんだけど、須田君の登板で盛り上がった。ただ、その盛り上がりが異常に見えたというか……7回・8回の攻撃は両チーム無得点。明安は全く打ててなかったけど、JFE東日本も明安投手陣を崩していたようには思えなかったが…1人のピッチャーが登板しただけで、球場の雰囲気が一気に変わってしまった、ように私には見えました。
雰囲気は勿論、須田君のピッチングも非常に良かったので、そりゃあもう、こうなったら流れがJFE東日本に行くのは必然的なものです。そして明らかに流れが相手チームに行ってしまっている状態で、かつ対岸のスタンドからは沢山のファンがいて、巨大な歓声があって、これだけのプレッシャーを跳ね除ける力は、あの明安にはない。これは明安、押し潰されて負けてしまうな、と思いました。まさかあんな派手な散り様を見せるとは思わなかったけど…
猪田君のことは、以前オープン戦で見て、よく打つ選手らしいということは知っていたので、警戒はしていました。
bladecatcher.hatenadiary.jp
…が、それにしてもですよ。サヨナラ満塁ホームランはシナリオとして出来すぎですよ。中澤君に打席が回ってきた時には、また中澤君が決めてしまうのか、と戦々恐々していましたが…打線の巡りが良かったというか。
しかし、監督としての落合さんの考えはよくわからんな、と思うところもありますが、須田君の起用のタイミングだけは絶妙に良かったんだよな、この大会。


とまぁ明安は派手に負けてしまいましたが、敗因は色々考えられますが、私は一番の敗因は寿司とドリフを封印したことにあると思うんですよね。もしかしたら1~6回の間にやっていたのかもしれないけど。
先日のHonda熊本戦で全く寿司ってなかったし、ドリフも出なかったので(その代わり社歌のゴリ押しをしていた)、これでは次戦負けるぞ、と思わずにいられなかったのでした。あのJFE東日本のプレッシャーを跳ね返すには、寿司とドリフが有効だったろうに…(偏見)
あとあれだ、明安のお客さんはエール交換をせずにそそくさと帰る人が多いんやなぁ、と思いました。NTT東日本みたいなガチめのチームは、エール交換が終わるまで残っているお客さんが多いので尚更…

今大会の住金鹿島には、林姓が2人いるんですよね。
住金鹿島の林君のコールは「ゆうへい」でした。そりゃそうやな。
んで、SUBARUからの補強の林さんのコールは、応援団が掲げていたボードには「はやし」と書かれていました。私はこれは大ベテランへの忖度なんやなぁと思いました。でも応援席からは思いっきり「としゆき」言うてるのが聞こえたんですけどね……まぁ、いいんじゃない?w
試合は全体的に地味だったのですが…最終回、パナの北出君が登板した時、その北出君から一閃ツーベースを放ったとしゆき林さんはさすがやなぁ、と思いました。その後の住金鹿島の選手3人が、北出君の投球に全く歯が立たず全員空振り三振していたので、尚更際立ったというか。北出君もそうそう打たれるピッチャーではないんですけどね。
あのバッティングの違いを見ると、林さんはあと5年ぐらいは現役なんだろうな、と思わざるを得ません。というか今の若手であの人を越えられる選手が(特に北関東内で)現れるのかどうかも怪しいというか…

鷺宮の先発・臼井君は何だか立ち上がりからおかしかったね。四球連発だし、球速も全然出ないし、またこわいおじさん橋本さんに打たれるし…今年はどうも調子が良くないようですが、去年の東京都二次予選で如何なく実力を見せつけられた者としては、どうしちゃったの?と思わざるを得ない立ち上がりだったな。途中でベンチに下がったりもしていたので、体調的にも万全じゃなかったのかもしれません。
鷺宮も強くなったとはいえ、こういう緊急事態に、しかも今大会調子が良さそうなJFE西日本相手ではカバーしきれなかったかなぁ。JFE西日本の先発・中川君も調子良いし、満塁ホームラン打たれて8‐0になっちゃったし、万事休すか…と思いました。
が、7回裏の鷺宮の攻撃が始まる前ぐらいの時だったと思いますが、鷺宮のベンチから、おそらくあれは秦君の声だと思うのですが…「ルーズヴェルト・ゲームするぞー!!!」って叫び声が聞こえたんですよ。私は「自らネタにしていくスタイルなのか」と思いました。
そしてこの叫びは、特別席の結構上のほうにいた私でも聞こえたんですから、鷺宮の応援席にも聞こえていたのでしょう。だからなのかな、一二塁とかそのぐらいのチャンスでもプラウド・メアリーをやっていたのは。*1これがまず、石川君のタイムリーで1点を返したのに繋がったと思います。
んで、8回裏。この回は代わった園田君から橋本君がいきなりツーベースを放ちチャンスを作ります。んで、応援もすぐにプラウド・メアリーにスイッチ。でね、この時の秦君がすごかったんですよ。もっともっとって、客席を煽るような仕草をしていてですね。
選手はファンの応援にプレーで応えてナンボだとは思います。でも、ああいうパフォーマンスをされると…我々が一生懸命声出して応援してるの、ちゃんと選手に聞こえてるんだなってわかって、嬉しくなりますね。だからもっと声を出して応援したいって気になる。そして応援したら、鷺宮の選手たちはちゃんと応えてくれて、この回3点を返してくれた。これはもう、いけるんちゃう?って気持ちになりますよね。非常に単純な思考であれですが、これだけ応援して、7回に1点取って、8回に3点取った。ならば9回は―――って思わざるを得ないですよね。
結局試合は8‐4で終わってしまって、逆転どころかルーズヴェルト・ゲームの点差にもならなかった。でもこの試合には、点差やスコアでは絶対に分からない面白さがあったと思います。っていうか自らネタにしつつ、力に変換しているのが普通にすごい。
ずば抜けた才能を持つ選手がいるわけでもないし、正直強豪チームではない、でもめちゃくちゃ応援したい!って気持ちにさせられる。それが鷺宮というチームだと思います。

だから皆も声出して、選手を応援しようぜ。選手の名前を叫ぶだけでもいいんだ。


ところで、今大会の鷺宮の選手名鑑を入手してきたんですが…

上記の⑤は「特技」です。なんかね、この回答が秦君の人柄を実に表しているなぁ、と思いまして。
ちなみに⑥は「一番自信のある筋肉」です。この設問要る?と思いつつも、補強の皆さんもちゃんと答えてくれてました。

*1:ビッグチャンス時の応援歌なだけあって、ノーアウト二三塁みたいな、かなりのチャンス時じゃないとなかなかやらない…気がする。