ぶれいどきゃっちゃー

社会人野球が好きな人が見たり聞いたり考えたりしたことを書いています。

10/5 第67回JABA伊勢・松阪大会 トヨタ自動車vs日本生命【公式戦】

言わなくても既に悟られている気がしますが、この組み合わせを見て伊勢に行くことを決意しました。


スタメンはこちら。

<先攻・トヨタ自動車
1(中)逢澤
2(二)北村
3(遊)樺澤
4(指)沓掛
5(右)多木
6(左)西潟
7(捕)高祖
8(一)大城
9(三)小河
(投)小出
<後攻・日本生命
1(二)多田
2(中)福富
3(三)原田
4(指)越智
5(左)皆川
6(右)上西
7(一)廣本
8(遊)ヴィットル
9(捕)古川
(投)阿部

日本生命の先発は阿部君。都市対抗での輝きが記憶に新しい。
その阿部君ですが、先頭の逢澤君にいきなりフォアボール。はて、こんな球を投げる選手だったか…と思っていたところ、樺澤君に対し頭部死球。しかしどう見ても頭に当たったはずなのに、樺澤君は何事もなく無事で、普通にランナーとして出塁し、その後も普通に試合に出続けていました。頭部死球を食らった時って一度引っ込まなきゃいけなかった気がしますが…学生野球だけなのかな?大丈夫ならいいけど、心配です。
そして阿部君は暴投まで発動して、1アウト二三塁のピンチ。ここはなんとか無失点で切り抜けていましたが…こんなピッチングの選手だったかなぁ。違うところで気を取られていた京都大会でも、少なくともこんなに荒れていたことはなかったはずだけど…


阿部君のピッチングは普段と違う気がしますが、打線はいつも通りです。初回こそ三凡で終わったものの、先頭の越智君ヒット、皆川君バント(意外)、上西君のタイムリーで1点先制、廣本君ヒット、ヴィットル君凡退(しかし感じのいいショートライナー)、古川君タイムリーツーベース、多田君タイムリーと、息を吸うようにヒットを重ねて、日本生命は2回裏に3点を先制します。



多分、ベンチが何か声をかけてるんだと思いますが、日本生命はこうやってタイムリーを打った後にベンチに向かってポーズを取っている選手がほとんどでした。
さらに3回裏、すないぽのランナー1人を置いたところで廣本君がタイムリーツーベースを放ち、1点を追加。トヨタの先発・小出君をKOします。うーん、相手の打線が圧倒的すぎるのもあるけど、いいところがなさすぎでした。
トヨタは藤田君に交代し、3回裏の攻撃はこれで凌ぐものの、4回裏にはフォアボールのランナーを1人置いたところで福富君のタイムリーツーベースがありまして、日本生命がやっぱり息を吸うように追加点をあげます。


トヨタがこんな一方的にやられるなんて意外、でも伊勢大会のトヨタってなんか微妙な印象なのよね、と思ってしまうのは多分この試合が原因です。
bladecatcher.hatenadiary.jp
でもやられっぱなしではいられない。5回表に先頭の西潟君がヒットで出塁し、高祖君バントで1アウト二塁。ここで建二君がタイムリーツーベースを放ち、さらに小川君も続いて一三塁。逢澤君はきっちり犠牲フライを決めて、続く北村君はタイムリーを放ち、トヨタはこの回3点を返します。うむ、2点差まで詰め寄ればまだわからないな。


トヨタの打線は自分らの流れを作ろうとするものの、投手陣が日本生命の打線を止めることができず、3点を取った直後の5回裏に先頭の皆川君がツーベースで出塁、上西君は敢えてのバントで1アウト三塁。これ以上の失点は死に値すると見たか、トヨタは藤田君を諦め、この人を投入しました。

…まだ5回ですよ?でも日本選手権をシミュレートしたら、こういう展開も想定する必要があるよね。
っていうか、試合前結構のんびりしていたようだったので、この段階で出てくるとは思いませんでした。
参考:試合前の穏やかなおじさん

しかし佐竹さんは、最初に迎えた廣本君にはフォアボールを与えてしまいます。廣本君のあの感じ、佐竹さんの球はわかってるっぽいな。それなりのキャリア積んでるもんな。
続くヴィットル君のスイング的に、真正面から挑むのは厳しそうな感じ。そこで、なのかはさておき、ヴィットル君はスクイズを敢行。

これが決まって、日本生命は追加点をあげます。打ちまくって点を取るだけじゃないってことを証明してますね。
…まぁ別にいいよね、1点ぐらい。自分の自責点じゃないし。


しかしこの佐竹効果は打線に勢いをもたらしまして、沓掛君と西潟君のヒットで1アウト一二塁。暴投もあって二三塁とし、高祖君が犠牲フライを決めて、1点を返します。ここで阿部君は降板し、清水君に交代。トヨタは前の打席でタイムリーを放った建二君に代えて、代打に望月君を起用。なんて思い切った采配なんだ、と思ったらこれが当たりまして、センターへ一閃、タイムリーでもう1点追加。ついに1点差まで詰め寄りました。これは強豪・トヨタ自動車ですね間違いない。


ところが直後の6回裏、多田君・福富君のヒットでチャンスを作ると、原田君はバントで二三塁。ここで越智君が深い当たりなスリーベースを放ちまして、先程取られた2点を早速取り返します。

さらに皆川君も続いて3点目。トヨタ打線の頑張りをいとも簡単に無下にしました。
念のため書いておきますが、6回は佐竹さん続投中でした。…最初はわざとピンチを作って仮想日本選手権やってるんだと思いましたよ。まぁ日本生命がそんな簡単にシミュレーションに乗ってくれるわけがなかったんだけどさ。でもなぁ、どうしても…あの佐竹さんが、こんな公式戦なんかでいたずらに防御率を上げるなんて、って気持ちがあってですね。
佐竹さんを粉砕した日本生命は、8回裏に4番手の嘉陽君から上西君が2ランを放ち、ダメ押し。やべーよこいつら…(語彙力喪失)


んで、リリーフの清水君は順調にトヨタ打線を抑えてきまして、9回には藤井君が登板。ん?こんな余裕っぽい点差なのに登板するんだ…と思ってしまいました。
その藤井君ですが、1アウトを取った後、代打の右京さんにすないぽ、小河君にヒットを打たれて一二塁のピンチから、逢澤君にタイムリーを打たれて1点を返されます。その後は2者連続三振でさくっと抑えてましたが……何だったんだろう、寝ぼけてたんじゃないかな(適当)
というわけで、11‐6で日本生命が勝利しました。

日本生命は初回に三凡しただけで、それ以降は毎回ランナーを出すどころか、毎回ヒット打ってるし、毎回ランナーが2人以上出てるね。あとトヨタのピッチャー全員から点を取ってるね。
こういう日本生命とか、あと西濃とかが似た感じのチームだと思いますが、こういう人たちは一度勢いづいたらヤバいね、ほんとに。

<本日の投手リレー>
トヨタ自動車:小出(2回・2/3)‐藤田(1回・2/3)‐佐竹(2回)‐嘉陽(1回・2/3)
日本生命:阿部(5回・2/3)‐清水(2回・1/3)‐藤井(1回)


  • 試合前

両チーム並んで挨拶するじゃないですか。その時、なんか…福富君と辰巳君が何か言葉を交わしているように見えたんですよね。それを見てもうね、萌えた俺伊勢に来て良かった!と思いましたね。
※BladeCatcherの言ってる意味が分からなかった人は、ぜひグランドスラムNo.52を読みましょう。

しかし辰巳君の試合出場は本日はなし。
なんか世代交代ってことで、今年は逢澤君が結構起用されているようですが…辰巳君の年で世代交代とか言われちゃうのかー…少なくとも守備力面では圧倒的に辰巳さんのほうが強いと思ってるんだけど、トヨタ内の競争は厳しいやね。


そういえば、試合前に日生の中の人が、日生側に座っているファンに向けて選手名鑑+日本生命レッドエルフのクリアファイルを配っていました。
有り難く頂戴しまして、選手名鑑を見たのですが、これで福富君が副主将だということを初めて知りました。
そうか、そうだったんだ……これってもう、チームにとってすごく重要で必要な存在になってるってことじゃん。なんともはや…感慨深い。