ぶれいどきゃっちゃー

社会人野球が好きな人が見たり聞いたり考えたりしたことを書いています。

6/1 第95回都市対抗野球大会東京都二次予選・第4代表決定戦トーナメント 鷺宮製作所vsJPアセット証券【公式戦】

東京都二次予選はほとんど平日に試合が行われるのですが、この試合は雨の悪戯で土曜日に順延したので、観に行くことができました。
というわけで、どちらも後がない、最後の枠・第4代表決定戦を目指す試合です。


スタメンはこちら。

<先攻・鷺宮製作所
1(左)薮井
2(一)木代
3(二)中島優
4(右)野村
5(指)茶谷
6(遊)米田
7(中)村上
8(捕)大井
9(三)花﨑
(投)渡部翔
<後攻・JPアセット証券>
1(二)島崎
2(中)竹内
3(一)大橋
4(左)畑中
5(指)松田
6(右)宮﨑
7(捕)佐藤暖
8(遊)北
9(三)桑山
(投)藤下

初回、鷺宮は先頭の薮井君が内野安打で出塁すると、木代君はきっちりバント、そして中島君がややライト線よりに落ちるようなヒットを放ち、これでランナーが一気に生還。鷺宮が1点を先制します。


野村君の打席で二盗……とスコア上はなってるけど、このタイミングでは一塁ランナーの中島君は牽制に引っかかって飛び出したような格好になっていました。が、ピッチャーからの牽制球がややイマイチな感じに見えたのと、一塁手がランナーをアウトにしようという素振りが全くなかったことから、サインプレーとかその辺の認識が守備陣の中でずれてたのかな、という気がしました。
で、野村君はフォアボールで一二塁。ここで迎えた米田君は初球を打ち、これがライト前へのヒットとなりまして、これで二塁ランナーが生還。鷺宮がもう1点をゲットします。

JPアセット証券は先発の藤下君を早々に諦め、岡本君への交代を決断。早すぎる気もしますが、ここで負けたら全部終わりですので、打てる手は全部打つって感じだったのではないかと思います。
尚もランナー一三塁の場面でしたが、村上君はレフトフライに打ち取りまして、何とか初回を凌ぎます。というわけで、まずは鷺宮が2点を先制する形になりました。


鷺宮は先発の渡部君も非常に良い。3回までフォアボールを1個出したけど他は完璧な内容でした。
4回裏、この回先頭の竹内君がヒットで出塁します。これがJPアセット証券のこの試合初めてのヒットでした。で、大橋君はバント。畑中君もヒットで続いて一三塁。

ここで迎えた松田君がライトへのヒットを放ち、ランナーが一人生還。JPアセット証券が1点を返します。



鷺宮もここで動きまして、渡部君から山越君に交代。宮崎君は打ち取りましたが、続く佐藤君が放った当たりはレフト方向へ。

長打コースな方向に転がりまして、これでランナーが一気に2人生還。JPアセット証券が逆転に成功します。この時佐藤君はガッツポーズの類を全くしなかったので、割とクールなタイプなんだなぁと思いました。(結果論だが)本日の殊勲打を放ったんだから、もっとはしゃいでええんやで(意訳:ガッツポーズを撮りたかった(私利私欲))


5回裏、JPアセット証券は先頭の桑山君がヒットで出塁すると島崎君はバント。竹内君はすないぽを食らい、「よっしゃあ!」と叫びながら出塁。なんとなく4回裏の流れを思い出してきたところで、鷺宮はピッチャー交代に動きます。山越君から野口君へ交代。もう野口君を使うのか、と思いましたが、絶対に負けられないからこそ、ここで野口君を使うよな、と考えを改めました。
その野口君の投球ですが、僅か2球で、ピッチャーライナーゲッツーという貫禄見せまくりの内容で完璧にリリーフし、ピンチを救います。これは東京の小さな大投手ですね間違いない。
野口君はその後もリリーフを続け、良いピッチングで鷺宮へ流れを引き寄せようとします。
が、8回裏。この回先頭の竹内君にツーベースでの出塁を許すと、大橋君はバント。これを野口君自ら捕球しに行きますが、ファンブルでオールセーフ。ノーアウト一三塁に場面が変わります。投球前から、かなり二塁ランナーを気にする仕草を見せていたので、それもあると思いますが、守備の動きから明らかに焦っていたのと、大きく天を仰ぐ仕草。あんまり野口君って試合中感情を表に出すイメージがなかったので、意外だなと思いました。それだけ、この試合に強い思いを持って臨んでいたのでしょう。
鷺宮はここで野口君の降板を決断。続いて登板したのは中島君です。あれ、中島君は一昨日Honda相手に一人で投げ抜いたばかりだったはずだが……今やそうも言ってられないか。
中島君は畑中君を空振り三振に仕留めると、4回裏に逆転の口火を切られた松田君に対しては、あまりにも理想的な4→6→3のゲッツー。素晴らしいリリーフでした。そりゃあ野口君だってこうもなろう。

一方打線のほうですが、初回こそ勢いは良かったものの、2番手の岡本君を相手に急に失速。
2回表の1アウト三塁のチャンスをはじめ、フォアボールやエラーでランナーを貰ったりしていたのですが、ここでなかなか決定的な一打が出ないのが鷺宮らしいというか…
特に7回表、この回もまだ岡本君が続投していまして、おそらくロングリリーフでお疲れであろうところに2アウト二三塁というチャンスがあったのです。ベンチも盛り上がっていました。

…いや、佐藤君の動きがめちゃめちゃ大きくて、対岸から見ていてとても目立っていたので……しかしこういうのを見るために、敢えて鷺宮の対岸にいる感はある。
が、やはりここでもあと一本が出ず。

岡本君は7回を投げ切ったところで降板。気づいたら6回超のロングリリーフとなっていました。いやもう、今日の試合は岡本君が完全に立て直したと言ってもいいのではないでしょうか。
8回表から、JPアセット証券のマウンドには沖田君が登板します。先日Hondaを完封した、あの超新星の沖田君ですな。JPアセット証券の選手からは「ラッキーボーイ」とも呼ばれていました。が、これは本当に偶然だと思いますが、沖田君が登板した時、鷺宮の応援団が『宇宙戦艦ヤマト』を演奏しだしたため、私の脳裏には「沖田艦長」というフレーズが過ぎりました(爆)
それはさておき、沖田君は新人さんとのことで、勿論ピッチングは初めて見るのですが、球はそんなに速くなさそうですが、キレがあるというか、鷺宮のバッターが空振りしていたところを見るに、そんな風に見えました。

これはもうちょっとじっくり見たいピッチャーですな。またどこかに観に行こう。沖田君はクソ派手ガッツポーズをするタイプの選手だということも分かったしな!(爆)
で、そんな沖田君から9回表に1アウトから薮井君がヒットを打って出塁しますが、木代君はピッチャーゴロゲッツーに打ち取られ、試合終了。



3‐2でJPアセット証券が勝利し、第4代表決定戦に駒を進めました。
鷺宮は、ここで予選敗退です…

<本日の投手リレー>
鷺宮製作所:渡部翔(3回・1/3)‐山越(1回)‐野口(2回・2/3)‐中島隼(1回)
JPアセット証券:藤下(2/3回)‐岡本(6回・1/3)‐沖田(2回)


  • もしやと思って調べたら

JPアセット証券ってさ、代表決定戦に臨むのは今回が初めてになるよね。過去の予選の結果を見返したところ、いずれもトーナメントの途中で敗退していたようでした。
もっと言うと、過去の予選では他の企業チームに勝てたことは1試合もなかったようです(見落としがあったらすまぬ)
今回の予選では、初戦で明安に負け、第3代表決定トーナメントに移ってREVENGE99に勝ち、その次に当たったHondaを破っていますが、このHonda戦が、東京都二次予選における対企業戦初勝利になったようです。ある意味Hondaは新参者ですが、Hondaに対して勝てたってのは、やっぱすごいよなぁ。で、この鷺宮戦は2勝目になると。
第4とはいえ、代表決定戦は他の試合とはプレッシャーが全く比べ物にならないほど違う。相手がどっち(東京ガスorJR東日本)が来てもヤバいとか、そういう話ではない。
今回の第4代表決定戦は大田スタジアムなので、私の言いたいことは半分ぐらいしか伝わらないかもしれないけど……いつかJPアセット証券にも、神宮でのあの感じを味わってもらいたい。

  • なんか言いたいことわかる

JPアセット証券の監督さんのコメント。
mainichi.jp

すごくいいチームになってきてるなと感じている。去年までは先行されると「え……」となっていた(追いつけなかった)が、

あまり強くないとか、実績がないチームあるあるだと思っているのですが、先制されたり逆転されたりすると、どこか「もうダメだ…おしまいだぁ…」みたいな感じが出ちゃうんですよね。露骨な諦めがプレーに出ているみたいな選手はさすがに見たことないけど、焦りとか空回りとか、そういうのが割と出がちになっちゃうような感じ。
今日は点を取られたのが序盤だったというのが幸いだったかもしれないけど、岡本君のピッチング、それと4回裏の竹内君の初ヒットが、チームに「いける感」を呼び込んでくれたんじゃないかな。選手たちの「いける感」が積み重なれば、自ずと相手へのプレッシャーとなるだろうし。
強いチームの要素の1つは、この「いける感」を試合のどこに見出せるか、なのかなぁ。


ところで鷺宮の監督さんのコメント……何だろうな、個人的には見ていて「ミスっている」という感じは全然なかったんだよなぁ。エラーはあったけど、それを取り返すプレーをちゃんとしていたし。
本当に互角の試合で、その互角の中でJPアセット証券が競り勝ったっていう、そういう試合だったと思います。

  • 試合後

頭上で両チームのスタンドがエール交換をしている時。

彼らは何を思っていたのだろうか。

  • 最後に

このブログをご覧の皆様が思わずニコっとなるような写真をうpするぜ。
これを見たら、きっと貴方も明日から鷺宮が気になるようになる。

ぶっちゃけボツ写真ですが、この写真はどうしても、なんか勿体ないと思ってしまって……鷺宮のこういうところがめちゃすこなんよなぁ。