ぶれいどきゃっちゃー

社会人野球が好きな人が見たり聞いたり考えたりしたことを書いています。

都市対抗・直で見たものまとめ:11/25分

何があっても、この日の第3試合だけは行きたいと思った。
第2試合は…折角久しぶりにTDKが来たからね。願わくば応援が聞きたかったけどね、TDKは特に。

全席指定だから、のんびり東京ドームに来たんだけど、入場前からスゲー列ができててびっくりしたね。え?日本新薬TDKの試合だよ?第3試合じゃないのよ?って。
それはさておき、試合。
TDKの先発・鈴木君はなかなか印象的なフォームから150kmぐらいの球を平気で繰り出す。
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※このgifは連写3回分の写真を組み合わせて作っているので、途中で不自然なところがあります。
※これに加えて、ワインドアップの時に2回首の後ろを叩くような感じの仕草をするんだけど、そこはこのgifに繋がるように上手く撮れてなかったのでカット。

にしても、いつの間にTDKにはこんなピッチャーがいたんだいっていうかどうやって発掘したんだい?(白目)それでいて福島出身でかつ、聖光学院とかああいう感じの高校の出ではないというのが、非常に良いです(ふくしまだいすき)
球速もさることながら、テンポも非常に良いので、さすがに日本新薬も簡単には打てなそうな雰囲気………かと思いましたが、3回表に日本新薬が先頭の井澤君のツーベースで出塁し、2アウトまで行くものの舩曳君・古川君とストフォアを与えてストライクが入らず。結局この3回は無失点だったけど、ランナー出した時がなんか脆いのかなぁという印象です。球速が落ちるとかそういうことはなさそうっぽかったけどね。後に良いピッチャーと呼ばれるようになった投手たちは、基本ランナー出してもあんまり動じないからな。
日本新薬の先発は西川君。こういう時に榎田君ではなく西川君が出てくるようになったか、というのに時代の変わり目を感じました…が、榎田君が不在だったのは別な事情があったと後に判明。
西川君は150kmまではないけど、負けず劣らずな速球でTDK打線を圧倒。ランナーは出すのだけどちゃんと0点に抑えるね。特に4回裏は先頭の青木君にツーベースを打たれたり、フォアボールで一二塁になったりして結構ピンチでしたが、アウト3つは全て三振で仕留めていました。いやー、強いね。
で、先制したのは日本新薬で、福永君が前の打者の北川君が内野安打で出塁してからのツーランで2点をゲットしたのですが、なんか初球を一閃叩いたって感じの振り抜き方だったなぁ。入りが甘かったのかな。やっぱりこう、鈴木君はランナー出してからが隙を見せがちなのかもしれないね。
鈴木君は6回を投げ終えて降板。でもまだ1年目だし、まだまだ来年も楽しみな選手なのではないでしょうか。あと野球界全体的に言えることだと思っているのですが、貴重なガチの福島出身者っぽいので、まじで頑張ってほしいです。


日本新薬も、西川君を6回投げ切って降板させて、継投に入りまして…岩本君→小松君とつないだんだけど、私は去年のことを思い出して、これまた継投失敗になるんじゃないの?とちょっと危惧しました。
去年のNTT東日本戦のことなのですが、この当時の先発は榎田君で、榎田君は6回まで投げて被安打2の1四球の無失点で降板していました。球数は82ぐらいだから、まだいけそうな感じの数字ではあるけど、もしかしたら数字ではわからん何かがあったのかもしれない。で、その後は小松君→岩本君のリレーになったのですが、野手のエラーが絡んだとはいえ、これで逆転負けを喫したというのがありました。
そして今年はまず岩本君から登板したのですが、先頭の三河君(ベンチからはサブちゃんと呼ばれている模様。知らなかったけど知ってた)にツーベースを許して、北畠君にタイムリスリーベースを打たれるもんだからもう、去年のことを思い出さずにはいられないですよね。去年とは違って、野手のミスは特になかったですけどね。
そして小松君もランナー出して得点圏まで行かれるし……いやぁ、なかなか簡単には抑えられないもんですね。TDKの継投は、全員パーフェクトに抑えていたのですがね…だから尚更ね。


試合は日本新薬が勝利したけど、TDKも全然いけたと思うんですよね。失点はホームランだけで、あとは先発・リリーフ全員連打も許さず抑えていたし。
ただ、攻撃が理解できないことが多くて……この試合、TDKは三番の青木君がよく出塁していたのですが、四番の深江君には基本的にバントをさせようとしていました。まぁ、四番を四番ではなく、4番目の打者として機能させる組み方もあると思うのですが(ちなみに私はこういう時の四番を「サブローみたいなやつ」と呼んでいる)、深江君は致命的にバントができなさすぎて、打席をまたいで5連続でバントを失敗していました。バントは2ストライク時点で失敗すると空振り三振扱いになりますので、つまりそういうことですね。で、8回裏も青木君がヒットで出塁して、深江君は三度バントの姿勢を見せたのですが、この時球場がどよめいたような気がしたのですが(少なくとも三塁側の客席のどこかからは「またバントさせるのかよw」とは聞こえた)、あれは私の思い込みだったんですかね……でもこの時のバントは、この試合で初めて成功しまして、一塁側がホームランを打ったかの如く湧いていたように見えました。

まぁ、8回裏のTDKの攻撃は無失点でしたが。


しかしなぁ、鈴木君と小木田君が150km前後の球を連発しているのを見て、「この選手は此処にいるべき人ではない」と思ってしまいました。東北の野球のレベルアップのためにもうちょっといてほしいけど(ガチ本音)
この試合に限らず、今年の都市対抗全般に言えることだと思いますが、皆球速が速すぎるんよね。社会人野球に於いて140km後半を出せる投手は選ばれし者だと思っていたので、ちょっと衝撃を受けたというか……今は球速をアップさせるためのトレーニングがあるらしいので、科学の発展の賜物ということで別におかしいことではないと思うのですが、なんかこわいと思いました(語彙力喪失)



日々当ブログをご覧になっている方的には、スタメンの時点で私の心情など簡単に察せたかもしれません。
…うん、そう。岡崎の先発を見た時「いや違うそうじゃないんだ」という心境になってしまいました。
よく考えたらそうだよね。ここで仲井兄さんを出してきたら普通だし、あのJRのこと、兄さんのことなんてめちゃくちゃマークしているだろう。だからここで秋山君をチョイスしたのは、戦略的には全然アリというか。
でもね…JRに負けるのが怖い(もっと正しく表現すると、JRに圧倒されて押し潰されるのが怖い)のを堪えて観に来た身としては……微妙な心境です。


そういうわけなので、初回に秋山君が乱調をかました時は「ああ、やっぱりJR相手ではダメか」と思ってしまったのが正直なところです。打者7人回って2点取られて2アウト満塁の場面なんて、絶望しかないでしょう。ここで迎えた近森君を仕留めた時には、結構頑張れるんだ、と思いました。
その後の秋山君は結構頑張るどころか、かなり・期待以上・ここでの先発起用は大正解と手のひらを返すレベルで好投。2回~8回を、あのJRを被安打2の無四球で抑えるなんてかなりのものだぜ。仲井兄さんだってここまで投げれたかわからないわ。そのぐらい、超好投。
ただ……最近のJRの選手はチームへの興味がなくなっちゃったからどういう選手がいるのか全く知らないのですが、やばい!この選手に回したらしぬ!という選手があんまりいなかったので、見ている側としての恐怖度合いというかストレス度合いはそんなになかったです。うーん、この日の打線だと地引君のことはよう知ってるから、ちょっと怖いかなーぐらいか。あとJRで怖い打者といえば、個人的には丸子君なんだけど、何でこの日試合に出なかったんだろう…怪我でもしてたのかな。あまりにも気配を感じられなかったので、あれ退部しちゃったんだっけと選手名鑑を再確認してしまった。


岡崎の打線?まぁ、打てないのは慣れているので…(爆)
あまりJRの先発の伊藤君に絶望を感じなかったというか、頑張ればいけそうな気がしてしまったので(第2試合のピッチャーと比べて数字的な脅威がなかったのがあるかも)なかなか打てないなぁというもどかしさはありました。いつものことだね。


試合はサヨナラホームランで岡崎が敗北を喫したわけですが……何だろうね、ショックとか悲しみとか、そういうのがなかった。呆然としていた。今年ノー仲井で終わったんだけど!という気持ちは、かなりあった(爆)
9回裏、先頭の渡辺君に長打を打たれて、おっ?という気持ちにはなれど、あそこで秋山君を代えるべきみたいなことは思わなかったし、逆に代えることによって流れを変にしてしまう可能性だってあった……というか、それやると何にしてもJRの思う壺だったかもしれないな。それでいて任せた秋山君が喰らったのがホームランというのが…すごいフォアボール出したとか、すごい連打を喰らったとかだったら、この結末に悔恨が残ったと思うけど、ホームランという結末で終わったから…なんかもうしょうがないね、って感じでスパッと切り替えられたというか。


試合後、出番がなかった仲井兄さんは、他の選手よりも少し、ほんの少し長くグラウンドを見つめていました。でもすぐに秋山君のところに行って、肩を抱いたりしてねぎらっていました。兄さんが長身なのと、秋山君が結構背が低いのもあって、身長差に萌えたとかなんかそういう
私は岡崎のエースは仲井兄さんだと信じてやまなかったが………エースは頑張れば誰でもなれる。兄さんもそう、秋山君もそう、他のピッチャーもそう。でも、少なくとも岡崎というチームではリーダーは兄さんにしかなれんなと、そんな感じがしました。まぁ実際兄さんはチームの副主将だからね(確か)


しかし…JRは野球的には岡崎とは大差ないな、と思ったけど…これでもし普段通りに応援団がいたら、やっぱりJR戦に行くことはできないな、とも思いました。
JRだから、なのかもしれないけど、この状況下でも内野席でも客席はかなり埋まっていた。それと、勿論応援は拍手だけだったんだけど、その拍手の音が、これまで見たチームの中で一番大きかったです。特に9回裏に佐藤君の打席の場面で起こった拍手は、対岸で聞いていても圧倒されるものがありました。人の数という物量が違うのも勿論あると思うけど、拍手しか手段がなくても、JRファンの応援の熱量は変わらないね。
ただの拍手かもしれないけど、グラウンドでプレーしている選手からしてみれば、全然ただの拍手ではなく、普段の応援の声や音と変わらないものであるはず。相手視点ではプレッシャーであり、味方視点では十二分に後押ししてくれるものだったんじゃないかな。そういうのを感じてからのホームランだったから、なんかしょうがないなって心理に至ったのかもしれない。
近いうちにJRに勝てるかもしれない、という自信を一瞬持ったけど、応援団がドームに戻ってきたら、やっぱり厳しい相手には変わりないね。
というわけで、拍手の力を思い知りましたけん、将来声を出す応援ができるようになったとしても、やっぱ声を出すのはちょっと…でも応援したい、という方もいるかもしれません。そういう時は、目いっぱい拍手をしましょう。間違いなく選手に届きますので。




……だけど、だけどやっぱり、マウンドで投げてるところを見たかった…